宝くじ買う気分で賞金かかってるVRMMO始めました。(仮)

ミッシェル(野郎)

第1話 宝くじ買う気分で始めました。 1

 VRMMOが普及してはや数年。

 

 若者の間ではとあるVRMMOゲームが大流行していた。

 

 そのゲームの名前は、「ミストルティン・オンライン」。

 

 オープンワールドの中世ヨーロッパのような世界で、各プレイヤーが自分の分身となるキャラクターを作り、世界を冒険したり、はたまたお店を経営したりして、世界中のユーザーと交流するゲームである。

 

 このゲームにはある特徴がある。それは、このゲームには全ユーザー共通のメインストーリーがあり、全ユーザーで協力してクリアしていくゲームだということだ。


運営の触れ込みでは、このゲームには全プレイヤー共通の共有ストーリーがあり、各プレイヤーが特定のイベントを進めるごとに、ゲーム全体のストーリーが進行する仕組みで、ゲームのユーザー全員で協力してこのゲームをクリアしてくださいというものだった。


 そんなこのゲーム、最初は平和なものだったが、とある出来事によって状況は一変する。


 アラブの熱狂的なゲーム好きの石油王の子供が、このゲームのクリアに懸賞金を立てたのだ。


 ゲームのストーリーを進める特別なイベントをクリアしたプレイヤーにはそれぞれ数万ドル。


 そして、最終的なゲームクリアイベントをクリアしたプレイヤーには百万ドルの懸賞金が建てられたのである。


 当然、賞金目当てでユーザーは激増。最近ではYOUTUBERで、このゲームのプロを名乗る攻略するためのプレイ動画をアップするものもちらほらおり、ゲームっは活況を呈している。


 そんな「ミストルティン・オンライン」で、とあるキャラクターが現在、キャラクタークリエイト中。


 とある日本の高校生が、真剣ではないが宝くじを買う気分で、たまたまプレイしていたらお金がもらえたらラッキー程度の軽い気持ちでゲームを開始しようとしていたからだ。


 高校生は、気軽にキャラクタークリエイトしていく。


 そして、全く真剣ではなく、適当にそのキャラに名前をつけた。

 そのプレイヤーのキャラ名は、ロキ。北欧神話の神様の名前。


 このロキが「ミストルティン・オンライン」の世界に降り立った時、この物語はゆっくりとだが、確かに物語の歯車は回り出した…。


 そんな感じで、宝くじ買う気分で、この物語は始まった…。

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