第6話 妖怪の反乱


 

 サハラ王国連邦には、アズィーム王国とダウリー王国の、経済発展を2分する王国がある。

 アズィーム王国は国土の80%を有する世界有数の油田大国。一方のダウリー王国は、高層ビルなどの建物でキラキラ&ゴージャス感を演出している中東の近未来都市として経済成長を牽引している。


 そして…成長著しいダウリー王国に、後の4つの王国ジャミール王国、アムン王国、ハヤーリー王国、ラーメェ王国は、領土を奪われた過去がある。


 そんな事も有りダウリー王国は恨みの対象となっている王国だ。そして…そんな諸々の事情もあり、ターヒル王家のアーリヤ王女と秘宝黄金の鳥が奪われてしまった。


 暗と明に別れた王国だが、残念なことにラーメェ王国はマフィヤがはびこる犯罪都市となってしまった。更に恐ろしい事にハヤーリー王国だが、ここには妖獣村があるのだが、人間達に都合よく利用されていた妖怪たちによってとうとう反乱が勃発していた。

 人間達の余りのぞんざいな扱いに対する、積もりに積もったうっ憤が爆発して、とうとう人間達は妖怪の怒りを買ってラーメェ王国に追放されてしまった。


 そして……このハヤーリー王国の人々は一人残らずラーメェ王国に追い出されて、妖怪たちが暗躍する王国になってしまった。




 ★☆

 それではどの様な経緯を辿って人々は、ラーメェ王国に追い出される羽目になったのか?


 それでは20年前に遡って見よう。

 

 妖怪たちは最新兵器の爆弾や拳銃などで攻撃されたら一溜りも無い事は、痛いほど分かっている。それなので人間から距離を置きひっそりと生活をしていた。


 だが、人間達は我が物顔で妖怪の棲み処まで土足でズカズカ踏み込んで来て、領土を奪った。我慢の限界だ。今まで溜まりに溜まったうっ憤が爆発して、妖怪たちが一堂に会して人間達に戦いを挑んだ。



 こうして…戦いの火ぶたは切って落とされた。


 世界にも様々な妖怪、モンスターたちがいる。 イギリスの妖怪グレムリンは、機械に悪戯をする妖精、蒸気機関を発想させたり、人間に発明の手がかりを与え、職人達の手引きをしていたが、人間から感謝されるどころか、ないがしろにされ、次第に人間を嫌って悪さをするようになった。著名人たちに言わせるとグレムリンは科学や力学に、技術、気象学、工学、航空力学に詳しいという。だが、その一方で人間を食い荒らして行く恐ろしいモンスタ-、お菓子や料理には一切手を付けず人間を襲い生首だけにして食い荒らす。


 そう。こんな恐ろしいモンスターたちが、とうとう本気で暴れ出した。グレムリンは次から次へと兵士を喰いちぎって生首だけ残して食い尽くして行く。

 

 ハヤーリー王国の兵士達も一丸となって最強マシンガンでバンバン打ち込んで来る。そして、最新鋭の、アサルトライフルで敏速にぶっぱなしている。

 戦車も発動して王国は荒れ狂う戦場と化した。

バンバンバンバンバンバンバンバン

 

 メドゥーサは、ギリシア神話に登場する怪物。ゴルゴーン3姉妹の1人である。名前は「女王」を意味する、見た者を恐怖で石のように硬直させてしまうとされる。頭髪は無数のヘビで、イノシシの歯、青銅の手、黄金の翼を持っている(腰に蛇をまいた姿や、イノシシの胴体と馬の下半身になった姿で描かれることもある)。海の神であるポセイドーンの愛人であり、ポセイドーンとの間に天馬ペーガソスと巨人クリューサーオールをもうけた。


 メドゥーサは頭部の髪の毛が無数の毒蛇で出来ておりにょろにょろ動く蛇で人間達を拘束して猪のような牙で人間を食い殺して行った。「アロガント」と呼ばれる杖を用いて打撃攻撃の他に念動力のようにがれきの塊を出して攻撃し、紫色の光弾を放ち、人間を次から次へと殺害して行った。 また、宝石のように輝く目で、見た者を石に変えてしまった。そして…青銅の腕と黄金の翼を広げて次の標的を見付け飛び立った。

 爆弾💣の激しい音が至る所から聞こえて来る。


 ボッカ——ン💣ボッカ——ン💣ボッカ——ン💣

 

 妖怪たちも負けてはいない。フランスの死神「アンクー」は、骸骨が黒いマントを着て大鎌でザクザクと人間を殺害して行く恐ろしい妖怪。アンクーの鎌の刃は外側についており、自らに引き寄せず前に投げるような動作で殺害して行く。

 またアンクーは災いと病をもたらし、姿を見ただけで命を落とすと言われて、最大の特徴は一年の任期制で前の年の最後に死んだ者は翌年、一年間死神アンクーになる。

 拳銃の音もひっきり無しに響き渡っている。兵士達も必死で攻撃している。


  バン バン バン バン バン 


 ドイツ版なまはげのクランプスは、神の使いヨーロッパ中部の伝説のモンスターたちであり、その不気味な存在は、見るからに恐ろしい風格ながらも、実は心優しい聖ニコラウスの付添い人で、悪い子を正す役割を果たす。クランプスはヨーロッパのクリスマスに欠かせない存在。子供達の永遠の幸せを願って繰り広げられる恐怖のパレードは、人々を震え上がらせる。

 だが、戦いになれば悪魔に早変わり、クランプスは半分ヤギ、半分悪魔の姿をして、“良い子”になるよう人々を叩いて回る恐ろしい怪物だ。頭に角、黒い髪、口に牙をもつ聖ニコラウス(サンタクロースの起源とされる人物)の“裏バージョン”は、手にした鎖と鐘を振り回し、さらに悪い子どもをお仕置きするための、束ねたカバノキの枝を持っている。そして悪い子どもたちを地獄へと引きずっていく。こうして…悪い子供たちは残酷に殺害されてしまった。

 

 兵士たちは今度は大砲で応戦。

 ドカン ドカン ドカン


 ドカン ドカン ドカン

 

 逆立ちした足に目がある南アフリカのアイガムハが兵士目掛けて、飛び付いて兵士を食い散らかしている。

 コイコイ人(カラハリ砂漠などに居住している民族)‎の間に伝えられている妖怪で、砂丘に出現し、人を食べる。ただ、眼が足の甲についているので、何が起こっているかを見るためには、手とひざをついて脚をあげなければならない。

 

 今度はアラブ世界で信じられた神の創造になる思考力ある生物【ジン】。精霊,霊鬼。死装束姿で死者を墓に埋葬したり、ジンに取り憑かれて人間が次から次へと狂いだしている。

 そして…「日本三大悪妖怪」鬼の酒呑童子、九尾狐の玉藻前、大嶽丸(おおたけまる)また中国の霊獣達もいるが、その時この戦争に待ったを掛けた人物が現れた。





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