嘘つき屋

転ぶ

第1話ウソが人を救う

おじいちゃん!」


わたしは、泣きながら叫んだ。


医師を見ると首を横にふった。


おじいちゃん‥。


「ありがとうございました。」


病院の廊下でわたしは若い夫婦からお金を渡された。


わたしは、それを受け取った。


「こちらこそ。」


とわたしは、孫を病院を出るまで演じた。


病院を出た直後、我流しもしずるにお金を渡した。


「素晴らしい演技だったよ。」


「そうですか?」


しもしずるは、わたしに半分、お金をわたしに渡してきた。


しもしずるは、某IT社長。


そこにたまたまいた契約社員のわたしに


「嘘つき屋しない?」


と聞いてきた。


「嘘つき屋?」


わたしは、契約を切られると思ってビクビクしていた。


「そう、嘘つき屋。結構、需要があるんだよね。」


しもしずるは、涼しい顔で答えた。

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