第11話 伝説
竜の里に着いた陽光は、赤鬼を見てふと疑問に思った。
この赤鬼は、あの伝説の赤鬼ではないだろうか。
今まで陽光は、この人物が赤鬼を敬愛し、その名にあやかって名乗っていると思っていた。
紫影が陽光に労いの言葉をかけてきた時、陽光は赤鬼に対する疑問を話し始めた。
それを聞いた紫影も、リンゴの里の住人たちが赤鬼に示す態度に違和感を感じていたことを明かし、陽光の話に納得した。
そこで二人は赤鬼に直接聞くことにした。
赤鬼のもとに駆け寄ると、陽光は単刀直入に尋ねた。
「あなたはあの伝説の赤鬼ですか?」赤鬼は笑いながら「そうだ」と答えた。
その答えを聞いて、陽光はさらなる疑問を抱き、次の質問を投げかけた。
「なぜあなたがここにいるのですか?あの伝説ははるか昔の話です。」陽光は混乱して、理由がわからなくなっていた。
「私はリンゴの里からの助けを求める声で目覚め、今はバーミンズを倒し、この世に平穏を取り戻すためにここにいる。私にはそれだけで十分だ。」
紫影は伝説について尋ねた。
「伝説では、私一人でリンゴの里を守り抜いたような話になっているが、そんなことはない」と赤鬼は言い、話を続けた。
「昔、バーミンズは共存しており、果実を荒らすことはあっても住人に危害を加えることはなかった。
しかし、青リンゴの里の青鬼という者がバーミンズを率いて各里を襲うようになり、さらにバーミンズの中には力を持つ者が現れ、さらに危機を深めた。
そんな中、立ち上がった七人がいた。彼らは皆からフルーツサムライと呼ばれ、住人たちと共にバーミンズに立ち向かい、青鬼を倒し平穏な日々を取り戻した。
しかし、生き残ったのは私だけだった。」と赤鬼は言い、その場を立ち去った。
フルーツサムライ @zuradon
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。フルーツサムライの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます