詩の箱

ツイスト

新天地

灰に覆われた空の下を

氷と雪に閉ざされた大地を

八つの影が歩く



「もうだめだ。」


誰かが言った。


かつて、この星は命があふれていた

神秘で満たされていた

だがその輝きは失われてしまう。

星は彼らに矛を向けたのだ



「なにを言う。戻るというのか。」


彼らは生まれ育った地を去った

生き残るために

命を繋いでいくために

新たな地を目指して


「もう足が動かない。我々は終わったのだ。」

「つまらぬことを申すな。まだ終わっていない。」

「いや、もう終わりだ。滅びる運命さだめだったのだ。」


はじめは小さいながらも宿っていた心の炎は

すぐに消えてしまった

吹雪は猛威を振るい、波は荒れ狂い

彼らの道を阻んだ


「ならばその運命に抗え。あきらめるな。」


ただ、一人だけ違った

いちばん若く、最も屈強な者である



「まずどこに向かっているのだ。」


誰かが彼に尋ねた


「火が噴く大地だ。そこが我々の新しい地である。」

「そんなところがあるのか。」


誰もが疑いを持つ


「あるとも。信じられないのなら今はなき故郷に戻れ。」


その言葉に一人も動かなかった


「そうだ。希望を捨てるな。では目指そう炎の大地に。」


そのとき空から光の玉が舞い降り、

彼らの先を飛んでいった


「これは神の導きだ。我々は滅びる運命ではなかったのだ。」



そしてたどり着いた

彼らの新天地に








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