朝、おきたら女の子になってたんだけど・・・

利根川藤代

第1話 変身!

いつもの朝と同じように

「じゃあ、行ってくる!」

「気を付けて、いってらっしゃい」

母の見送りを受けて自転車で学校へ向かう


「おっす!康太」

「康太くんおはよう!」

駐輪場に乗って来た自転車を止めると、声をかけて来たのは幼馴染の二人だ


一人は有田圭、バスケ部に入部したばかりのイケメンだが、勉強はそこそこ

もう一人は高田美里、クラス一、いや学年一、いやいや学校一の美人JKである。

文化祭でのミスコンで、ぶっちぎりの得票数でプリンセスに輝いていた。


「康太!おまえバスケ部来ないか?」

「いやぁ・・・俺の運動神経のなさ、知ってて聞く?」

「そうなんだけど、お前さ、身長いくつよ?」

「192だが」

「それだよ、それが必要なんだよなぁ・・・考えてくれないかなぁ」

「うん、まぁ考えとく」

「頼むぜ!」


昼休み

「ねぇ康太くん」

「あ?なに?」

「あのさ、日曜日私と遊ばない?」

「えっ?マジで言ってる?」

「そうだけど」

「なんで俺?」

「なんでって、一番互いをよく知っているでしょ?だからよ」

「うーん、そう言われればそうだけど」

「じゃあ約束ね、駅前に10時!約束したよ!」

「えっ、あ、ああ、解った」


そう言えば美里くらいのハイレベルなJKとなれば

一人くらい彼氏がいてもおかしくないけど、みんな気後れするのか

声を掛けずらいってのもあるかもな。


さてその日曜日がやって来た。

朝起きると・・・なにか体に違和感があるんだ、

股間がスースーする・・・自慢じゃないが俺も、それなりのナニを持っているが

それが無いように感じるんだなぁ・・・なんだろう?

それにやたらと肩が張るし。


パジャマのまま階下におりると

両親と妹が ”ギョッ”とした顔で俺を見ている

「なに?どうしたんだ?」

「どうしたって、ってか誰?」

「誰?なんだお前?何言ってるんだ?」妹の理沙がキモいって顔で見てるんだが。


「康太!おまえ鏡見てこい!」と父の声

「?」俺は訳も解らないまま洗面所の鏡を見ると・・・・


ギャァァァァァ!!!!!!誰だこいつ!!!!!!!


鏡に映っていたのは、いままで見たこともない超絶カワイイ女の子だった


なんで?いつの間に?

こんな事ってあるの?

ドラマやアニメでは聞く話だが、いざ自分がそうなってみると違和感有りまくり!


「ええええ!これ俺?」

「そうよ康太?で良いよね?」

「そりゃあまぁ康太であってますが、なんで?」


父も母も、どうしていいか解らずオロオロするばかり

理沙は理沙で、「お兄ちゃんって呼んでいいの?」とか聞いてくるし。

どうしたら良いのか・・・


「康太?なんて呼べば良いのかなぁ」困惑した顔をする理沙

なんて呼ばれたいんだろ?俺

ってか何で俺はそうなった?


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