メアリーの時系列

「あの人」が心なしの病にかかった後、無気力に、「心なしに」、病院で過ごすことになる。


「その人」の時間がある限り、彼は彼女の元へ訪ね、看病した。

「あの人」は元気が出る限り「その人」の事を待ち続けた。


彼がそこに居ない時は、自分を「力なしで使えない者」だと軽視し、訴えた。


心なしの病は体中を駆け巡り、抗体と神経に不自由をもたらした。


しばらくして、「その人」は部屋を開け、「あの人」がお家で泊まれるように準備をしたので、寝たきりのまま帰る。


「あの人」の病状は日に日に悪化し、「その人」は良を願って彼女の手を掴み、寄り添いあう他なかった。


「その人」は「あの人」がそうして欲しいと分かっていた。


それで、「あの人」は安らかに息を引き取る。

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