ひとつの嘘

風雅ありす

第1話

 ――あなたと出会えて本当によかった――


『ちょっと距離置きたいんだけど、少しの間一緒に行くのやめない?』


 YOASOBIの「ハルカ」が鳴ると共に届いた、一つのメッセージ。


 ショックだった。


 でも、不思議と涙は出なかった。


『……うん、解った。部活の帰りとか大丈夫?

 本当に辛い時は言ってね。』


 こうするしかないのだと思い知らされた。


 どうして、どうして……その問だけが頭の中で回っていた。本当に信じられなかった。


 いや、信じたくなかったんだ。そこまで思い詰めていたとは思ってもみなかった。


 しばらくして再び「ハルカ」が流れた。


『今本当に奈美といるのキツいんよ。今はもう前みたいにはできない。部活の時は大丈夫だから。』


 涙が出た。声を押し殺して泣いた。


 私といるとキツい……その言葉が深く私の心に突き刺さった。


『……解った。本当にごめんね。』


 送信。そして私は、静かにベッドに横たわった。

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