ときどき詩集
遠野 歩
第1話 偏食
なにかを忘れていく
そんな日は
広がりをもとめて流れる
そんな日は
起承転結の転をポケットに入れて
陽だまりを見よ
裏通りよ泣け
その視野は、いつかのぼくらの大海と
変わったところはないだろうか
むしろ
変わったことしかないだろう
それでも
コツコツと地道に上がっていくしかない
錆びたスパナと
新しい辞書
ぼろぼろになったきみと
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