今の政治について思うこと

「我々に清き一票を!我々、〇〇党にどうか!どうか………!」


ニュースを耳に入れながらゲームをしているとそんな言葉が突き刺さってきた。しかも、今度はこの前聞いた声とは別の人だ。声は変わるくせに、言ってることはみんなだいたい同じに聞こえるのは僕の耳が悪いのかな。



なんて、そんな些細なことしか政治関連のニュースが流れても思わない。


僕は小さい頃から周りに「真面目だね」なんて言われたりすることが多かったけど、本当にこんなんで真面目と言えるのだろうか?まともに政治に耳も傾けないような人を真面目と言えるのか?



いいや、よく考えてみたら余程真面目でもない限り今の政治に興味や関心を持つのは不可能じゃないだろうか?



テレビの中の大人が声を大にして言うんだ。「今の若者は政治に興味がなさすぎる。選挙に来ない若者はどうにかしろ」なんてことをね。



でもそんなの大きなブーメランじゃないだろうか?だって、今の政治だって人に耳を傾けてないと思うから。それなのに一方的に若者に興味を持って欲しいなんて言ったって、若者の心が動くわけがない。



最後に若者が政治関連で1番盛り上がったのは何だ?それは、某暴露系配信者が選挙に出馬したときじゃないだろうか?



事実、あの人は議席を見事に獲得してみせた。でもそれは当たり前に、投票をしてくれた人々のおかげなのだ。ならばその投票をしてくれた人々はどんな人達なのだろう。


そう、それこそが若者だ。


これが一昔前の時代であれば議席はほぼ確実的に獲得できていなかっただろう。ならばなぜそれが今の時代で叶ったのか、その答えは簡単である。


みんなが面白さという興味や関心で影響力のある彼に投票したからだ。ネットという大きな影響力を持った、さらに過激な暴露系が議席の獲得を目指すといえば若者が面白がらないはずがないんだ。


そうした過程があって、彼は議席を獲得することが出来た。この事実に若者はいっせいに

ネット上で盛り上りお祭り騒ぎだった。



この一件がニュースに流れて、それを大人達が見るとみな必ず「馬鹿馬鹿しい」という言葉を吐いた。確かに、投票をした人たちを肯定する気持ちなど到底湧いてこない。


でも、これは一種の証明であったと僕は思っている。若者はそれまで選挙に参加しない人がほとんどだったのに、影響力があって面白い人が現れば、途端にこぞって投票をしだしたのだ。


この異常さは、決してあってはならないことだ。選挙に耳を傾けなかった若者が、面白さを求めてふざけて投票した、この時こそが1番若者が選挙に注目した瞬間だとしたら、それがどれだけ異常かを理解するべきだと考えている。



決してあの時投票をした人々を肯定する気持ちはないが、投票をしたくなる気持ちもよく分かる。だって、今まで興味のなかった政治界に暴露系配信者が突如としてやってくるのだ、そんなの興味を待つなという方がおかしいくらいのこと。


よくわからず毎日毎日ニュースで流れては、「首相が、首相が、」なんてこととか、大臣のこととか税金がどうとかスキャンダルとか、さらには寝ている議員がいるとかなんとか。


寝ている議員たちのほとんど、スキャンダルを起こしてしまった議員のほとんど、さらにたくさんの非難を受けている大臣や首相はそこら辺にたくさんいる、汗水垂らしながら懸命に働く人々の倍の給料をあっという間に稼いでいるんだ。


それなのに、毎日ニュースでは若者の将来がどんどん不安になるような悪いニュースばかりなのだ。


こんなのおかしいじゃないか。そんな政治界に、なぜわざわざ選挙に出向いて投票をしなければならない?興味を持たなければならない?


興味を持たなければ「不真面」か?チャラいか?興味を持たない人々が悪いと言うならば、少しは若者や汗水垂らして働く人々の声を聞いたらどうだろう。


一方的に興味を持て、なんてことを言っても誰も振り向いてなんてくれない。テレビの前の人々を1人でも多く振り向かせるには、少しでも現状と未来の幸せが約束されるような政治をすべきだと思う。


少子高齢化問題、SDGsなど解決しなければならない問題は山ほど存在する。ならば、それをゆっくりでもいいから解決していけば若者もそれを支えようと真剣に投票をしてくれるのではないだろうか。


もう一度、そのニュースに耳を傾けてくれるのではないだろうか。

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