第7話

「そういえば、如月細菌見ないなあ」

大泉正敏が不思議そうに小首を傾げた。

「細菌兵器になったよ」

鯵多摩湖が当然といった感じでそうつぶやいた。

「細菌兵器化。あれはなり手が少ないから

いい就職口みつけたかもなあ」

大泉がウンウンと頷きながら

感想を漏らした。

「オマエがみんな悪いんだーっ」

鯵が突然気が触れたように喚きだした。

「そうそう、オレがすべて悪い、ナヌ⁈」

大泉が不満そうな顔をして抗議の市営を示した。

「おッレが悪いのか⁈ 市営地下鉄が赤字なのもオレのせいか」

「それは市長と国土交通省が悪い」

鯵が憐憫の情を示した。

「如月最近見かけないなあ」

「星になったよ」

鯵がしみじみとそうつぶやいた。

「何の星」

「煮干し」

「言うと思った、血やんちゃん」

「終わらせない」

大泉が猛烈に抵抗した。

「煮干しではだめ。他の星」

「物干し」

「梅干しって言わなかったね」

「予測不能だからね」

「加奈かな帽子」

「核ミサイル先発打ち込め」

「壊滅」

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