女の子になった僕の日常

ZERO

【第1話】0日目 女の子になる!?

「眠くなってきたなぁ…」


時計を見ると、夜の11時半になっていた。

高校生が寝るには少し早い時間かもしれないけど、僕は眠気には勝てずにベッドに横になってすぐに寝てしまった。


…それから少し経って、僕は違和感を感じて目が覚めた。身体が少し熱くなっている気がしたからだ。水を飲めば大丈夫だと思い、水を飲んで、再び寝ようとしたが、寝れない。少しづつ、確実に身体が熱くなっていく。


「何で?僕の身体どうなってるの!?」

僕は動揺して焦った。しかし、身体が熱くなっていくのは止まらず、どんどん身体が熱くなっていった……


……目が覚めたら、カーテンから朝日が差し込んでいるのが分かった。どうやら気絶していたらしい。身体が熱かったのはすっかり元に戻っていた。僕は不思議に思ったが気にしても仕方ないと思い、いつも通り学校に行くために髪の毛をセットしようと洗面台へと向かった。そして僕は、鏡を見て衝撃的な光景を目にした。

なんと、鏡に映っているのは女の子であったからだ!!


「…え?」

「えええええええええええええ!!??」

僕は朝から衝撃的過ぎてとても大きな声を出してしまった。そして、声もとても可愛い女の子らしい声が出てこれにも衝撃を受けた。

その声が聞こえたのか、僕の母親が洗面台へと駆けつけてきた。そして僕の姿を見るや、とても困惑した感じで僕の方を見つめていて、僕は苦笑いをする事しか出来なかった…。


母親に事の経緯を説明すると、今日は学校をお休みして大きな病院に行くことになった。僕もどうして女の子になったのかよく分からなかったので、とりあえず医者に見てもらいたいという気持ちがあった。


朝食を軽く食べてから、僕は母親と一緒に車で病院に向かった。病院には車で1時間くらいで着いた。ちなみに着てきた服は大きめのパーカーだ。女の子の服なんて当然持っていないし、元々丁度良かったサイズのパーカーだが、何故か大きさに余裕が生まれたのでちょうど良かっだりする。


病院について最初にやった事は身体測定だった。身長を測ると155cmだった。男の子の時は170cmはあったはずなので15cmは縮んだことになる。これではパーカーのサイズに余裕が出るのは必然だろう。


身体測定が終わった後、診察の時間になった。僕は目の前にいる医者に事の経緯を説明した。夜に身体が熱くなった事と、起きたら女の子になっていた事を。

話を聞いた医者は、少し驚いた後に深刻そうな雰囲気でこう言った。


「貴方は、突発性性転換症候群です。世界でも数人しかいない珍しい病気で、健康には問題は無いんですが…今の段階では治療法がありませんね」


「え…?」

僕は唖然とした。性転換症候群?珍しい病気?治療法がない?つまり、この女の子の身体でこれから過ごすってこと…?


「我々もサポートするので、頑張りましょう」

と、医者の方は言ってくれたが、気持ちの整理はまだついていなかった。診察が終わった後、僕達は特に何もせずそのまま家に帰宅した。


家に帰り、僕は自分の部屋のベットの上でゴロゴロしながら、今日ここまで起きた出来事について考えていた。


(女の子の体でこれから過ごすのかぁ…)

まさか現実でこんな事が起こるなんて想像することも出来なかった。でも、今更どう足掻いても今の時点では元の体に戻ることは出来ない…


(いっその事、この女の子の姿での学校生活を楽しもうかな…)

僕はそう思った。ポジティブに考えたら、こんな経験は誰もができることでは無い。そう考えると明日からの学校生活が、少し怖さもあるけど、楽しみになってきた…





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