獣転生〜前世は散々だったので、今世は自由に生きます〜

夜叉鬼

プロローグ

「おい、まだ終わってないの!!」


ああ、また来たのか。俺、秋葉 智樹(あきば ともき)はいわゆるブラック企業に勤めている。


「すいません、本日中に終わらせますので。」


「またそれか、だからお前らは無能なんだよ。」


今日中にやらなきゃいけないの後なんだったっけ。こんな会社入るんじゃなかったなぁ。


——————


「お先失礼しまーす。」


最後の仲間が帰っちまったよ。


「はぁまた残業かよ。帰ってソシャゲイベントやりたいのになぁ。」


嘆いてもしょうがない、さっさと終わらせよう。


———————


「よう…やく…終わっ…た。」


やっとこれで帰れる、待ってろよイベントよ………













「あなた死にましたよ?」


「はい?」


気づいたら目の前に少女がいた。

ところでこの子は何てっ言ったんだ?


「だーかーらーあなたは死にました!!」


「死んだ?何でさ!?」


俺死んだって言った!?え?いつ?


「死因としては過労死ですね。」


「過労死⁉︎え?マジで死んでんの?ところで君、誰さ!?」


「あぁ、申し遅れました。私、転生を司っております。女神リリーと申します。」


「女神…。はぁ。」


「あー!疑ってますね‼︎」


「いやだって急に死んだとか言われても訳わからんし、女神とか言われても痛い人としか見えないよ。」


だってそうでしょ急に目の前に現れて「あなたは死にました‼︎」って自称女神の人に言われるとか、夢じゃなきゃ何なのさ?


「もー、じゃあ今はそう思っててください。こほん、改めてあなたは過労死によって死んでしまいました。ですが、あなたは見事異世界に転生する権利を得ることができました!」


「はぁ、それで?」


「反応が薄いのは諦めますが、その説明のため、あなたの前に現れました。」


なんかそれっぽい説明がきたな。マジで俺死んだのかな?


「説明としましては、あなたにはこれからガチャを回してもらいその出た結果に応じて転生先、種族、スキルなどを決めます。」


その他にも次の世界では魔法があることや、ステータスがあることについて教わった。


「他に何か質問はありますか?」


「いや、ないよ。」


「それでは、ガチャに移動しましょう。」


なんかマジっぽいな。あれ?もしかして本当に死んでんの?


「ねぇ、マジで俺死んだの?」


「そうですよ。さっきからそう言ってらじゃないですか。」


マジかー、俺本当に死んだんだ。ソシャゲイベントやりたかったなぁ。


俺がショックを受けてると何とも豪華なガチャが見えてきた。


「それでは、このガチャを回してください。」


「何回、回せばいいの?」


「一回で十分ですよ。回したら光が出てくるので黙って受け入れてください。」


「ここまで来ると、もう誰が逃げるんだよ。」


「たまにいるんですよ、死んだことが受け入れられなくてどこかに出口があるはずだって思うバカが。」


おぉー、辛辣だなー。たまにって言ったけどかなりいるんじゃないか?これ。


「ってそんな話しはいいので早く回してください。」


「はいはい。」


急かされてしまったので話はこれまでにして俺はさっそくガチャを回した。


ガチャガチャ


すると、光が出てきて俺の中に入って行った。そのとたん、俺の体がひかり出した。


「おい、これ大丈夫か?俺何で光ってんだ?」


慌てて聞いてみると、


「ああ、大丈夫ですよ。転生の準備ができたため、もう異世界に送るだけですから。」


「速いな!?俺種族とかスキルが何がでたのか聞いてないんだが!?」


「それは向こうに行ってから確認してください。『ステータスオープン』と念じるだけでステータスが出てくるので。」


そう言って微笑んで来ると、


「それでは、二度目のx生楽しんでくださいね—


そう言われて俺の意識は暗転した。

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