卒業する君へ

春雷

第1話

〇〇〇〇様

 拝啓

 朝夕はまだ冷えこみますが、ひと雨ごとに暖かさを増してきています。本日はあいにくの雨ですが、雲の上では春の陽光がさしていることでしょう。

 さて、本日は、学校を卒業するあなたに、こんな歌を贈りたいと思います。


      ランランラ ランランラ ランランラ

             (中略)

      ランランラ ランランラ ランランラ

             (中略)

             (中略)

             (中略)




 アンジェラ・アキ「手紙〜拝啓十五の君へ〜」のCメロです。

 この歌では、特に重要でないことや、重複している表現が多数見受けられるため、それらは省略しました。

「負けそうで 泣きそうで」なんかはもう、「ランランラ」で十分です。


 これからのあなたの日々が、ランランラ、ランランラ、ランランラ、ランランラ。ランラン、ラ、ランラ、ンラ。ランラン、ラ、ラン、ランラ。ランランラ、ランランラ、ランランラ。

 思えばあなたと出会ったあの日から、ランランラ、ラン、ランラ。ラ、ンランラ。ラ、ンランラ、ランランラ。

 あなたのこれからの人生が、ランランラ、ランランラ、ランランラであることを願います。


 3月某日                   ランランラより

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

卒業する君へ 春雷 @syunrai3333

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説