第16話 予想外だらけの休息日

そんなこんなで、いろいろあった、試合の翌日、俺はどこにきているかというと、最寄りの駅前にいた。

なぜかというと、、、


「「「お待たせー!」」」


これが理由である。

試合で80点以上取ったご褒美として今日このようになってるわけだ。

いやー、試合の翌日でつけれてると思うんだけど?


「たぶん、きっと、待ってない」

「なにそれーw!」

「まあ、そんなことは置いておいて、行こっか?」

「そうだな」


まあ、しょうがない。一度乗った船だ。存分に楽しんでやる。


「で、今日はどこに行くんだ?」

「「水族館!」」

「ほんとお前らは水族館好きだな」

「鈴香、悪いけどそれでいいか?」

「うん、全然いいよ!」


そうして、行き先を決めた俺たちは電車に乗った、、、とこまではいいんだが、気がつくと知らない場所にいた。

どうやら俺が寝ていた間に終点まで来てしまったらしい。


「俺は、ちゃんとごめん寝るから着いたら起こしてって言ったよな?」

「「「うん」」」

「それに対して、お前らは何て答えた?」

「「「わかった」」」

「うん、じゃあ、どうしてこうなった?言い訳があるなら聞くぞ?」

「!それはね!お兄ちゃんの寝顔がかっこよすぎたのがいけないんだよ!ね?」


それに対して、残り二人も頷く。


「はぁ、もうでも起こったものはしょうがない。戻るか」

「「「そうだね」」」


そして、それから1時間後。



「「着いたー!」」

「お前らー!はしゃぎすぎんなよー!」

「「はーい!」」


だめだ、これは聞いてくれないパターンだ。

案の定早速はしゃいでいる。

しょうがない、奥の手だ。


「最初に乗るものは先におとなしくした方のを聞きます!」


俺がそういうと二人が一瞬で動きを止めた。


「ジェットコースター!」

「ゴーカート!」


うわー、遊園地好きまでは一緒なのになんでここで綺麗に割れる?


「鈴香はどっちがいい?」

「海斗はどっちがいいの?今日は元はと言えばあなたのご褒美できてるんだから」


あ、それもそうだな。


「じゃあ、最初はゴーカートだ!俺が乗りたいから!」

「やったー!」「えー」


そんな二人を横目にそそくさと列に向かった。



なんかすごい視線を感じる。


「ねぇ、〜」

「そうだよな!やっぱりそうだよな!」


あのー、すごい悲しいですんけど?知らない人にチラチラ見られながらこそこそ話されると、悪口言ってんくても嫌なんですけど?


「あの!すみません!」


振り返ると一人の女性が立っていた。


「?どうしました?」

「雨宮海斗さん、、、よね?」

「そうですけど、、、」

「やっぱり!あの握手してもらっていいですか?」


あれ?俺っていつからファンがいるアイドルになったのかな?


「まあ、いいですけど、、、」

「ありがとうございます!」


すごい漫画になったらパァーとかいうエフェクトがつきそうな笑顔で言われたらもう断れないじゃん!


「ねぇ、海斗。その人って知り合い?」

「いや、今会ったばっか」


俺がそう答えると、鈴香のみならず澪と結衣も明らかに不機嫌かつ嬉しそうな表情になっていた。

うん、なんでプラスとマイナスが心情で共存してんのかな?


「あの、私もいいですか?」

「あ、私も!」


一人の女性に握手を許可してから一気に人が押し寄せ始めた。

え、だからなんで?


「試合見ました!すごいかっこよかったです!」


ああ、そういうことか。


「海斗!違うとこ行くよ!」

「あ、ちょっ引っ張んないで!」


俺が一人一人対応しようとすると、明らかに不機嫌な鈴香が俺を引っ張り始めた。


「すみません、知り合いと来てるので」


俺はそう言い捨て、大人しく引っ張られた。




第十六話です!

PV数が5000超えました!

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