第13話 望まぬ海斗と望む周囲

で、そんなことがあって、翌日、、、。


「だ、か、ら!何でそういっつも時間ギリギリになるかなぁ?」

「うっ、だからそれは、いつもごめんって言って」

「それなら直せー!」


返す言葉もございません。


まあ、こんな中学時代の朝を今でも繰り返していた。




で、授業を終えたんだけど、え?展開早くない?って?そんなこたぁしらねぇよ。


「海斗ー、部活行くぞー!」

「げっ」

「人の顔見てげっはひどいだろ!」


はぁ、えっと今日はそっか、春馬と一緒のフォワードの日か。

それなら、まあ、いいや。



練習が始まると、なんかミーティングがあった。

うん、練習時間減るのは嬉しいけど、それならかえって良くない?


「えーと、今週末、うちで練習試合をやることになりました!」


今週末?今日木曜だけど、、、?


「なので、ベンチ入りするメンバーを発表します!」


え?やっぱ、俺関係なくない?帰っていいか?


「えーとまずは、〜」


そうやって一人ずつ発表されていく。


よっし今のとこ出てきてないぞ!


「〜、春馬、〜」


おー、春馬は呼ばれたか。


「〜、そして海斗!」


え?今なんつった?


「やったな海斗!二人で練習試合だけど試合出れるかもだぞ!」


うん、春馬よ、そんな嬉しそうにしないでくれ。俺はそんなに嬉しくない。



っていうのがあって、あっという間に土曜日。その間はマジで試合気にしすぎて何もなかった。


「今日試合頑張ってね」

「え、やだ。っていうか俺でないだろ?」

「ふふ、まあ、それはそのうちわかるわよ」


何その怖いセリフ、やなんだけど。っていうのを朝から走ってやってたね。ああ、懐かしい。


「はぁ、今日もギリギリ間に合ったな?」

「これが間に合ったと言えると思ってるの?」

「ん?」


みんなの様子を見るとみんなはベンチにいてさもこれから始まりますみたいな雰囲気だった。


「ちーす!」

「おい、海斗!お前遅刻すんなって言ってただろ!」


え?時間通りにきたほうがよかったの?中学の頃はちょっと遅れてこいって言われてたんだけど。


「まあ、お前最初っから出るからな!さっさと準備しろ!」

「え?」

「やったな、海斗!二人で出るぞ!」


だから、春馬よ!それを俺は嬉しく感じてないんだって!

ええい、もう決まったもんはしょうがない!

無茶苦茶やって帰ってやる!



「やったなー、かてたなー!」

「、、、?試合ってこんなに簡単なの?」

「いや、多分お前らが強すぎるだけだぞ?」


そっか、やっぱりうまいのか。


「なあ、あの二人やばくね?あれで一年だってよ?」

「え、やば」

「しかも結構かっこいいし」


試合後、スタンドではそんな声が聞こえてきたとか聞こえてこなかったとか。


はぁ、腹減った。さっさと帰って、飯食おう。


まあ、どちらにしてもこいつが知ることはないんだよね。




第十三話です!

ちょっといつもより少ないですけどごめんなさい!

あと試合の描写は、ちゃんと、海斗たちが苦戦する時に出します!

カイト視点だと楽勝な試合はほんとに秒って感じになってるので。

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