第6話:ガイノイドにそんな機能ついてんの?

「今はもう大好きって気持ちのメーター振り切って100%超えてるよ」

「もう戻れないの・・・私のジェネレーター、オーバーヒート起こしそう」


「なにそれ?、壊れないでくれよ」

「まあ、好いてくれるのは嬉しいけどな・・・大嫌いって言わたら始まんない

からな・・・」


「っって言うかさ、ガイノイドに人を好きになる感情なんかあるのか?」


「あるよ、好きになる感情も、嫌いになる感情も・・・」

「だから未来ちゃんに彼女なんか作ったら近所迷惑になるくらい泣いてやるから」


「んなこと言ったって・・・人間とガイノイドだろ?」

「もし人を好きになる感情があったとしても 恋愛の対象になんかならないだろ?」


「なんで?・・・私は女の子で、未来ちゃんは男の子」

「なんで恋愛できないの?」

「そりゃ私と未来ちゃんが結婚しても子供を産んであげることはできないけど

でもエッチはできるよ」


「エ、エッチ?・・・まじで?、うそ〜ガイノイドにそんな機能ついてんのか?」


「ちゃんとついてますぅ」


「待てよ?セシル・・・もしかしてセクサロイドか?」


「大当たり〜・・・なんにも出ないけど」


「まじで?・・・セクサロイドって?・・・」

「だけど・・・エッチって?」


「大丈夫だよ・・・私、人間じゃないから法律には引っかからないの」

「人間はダメみたいだけど、セクサロイドは逆に偉い人たちの認可受けて

そういうふう作られてるから大丈夫なんだよ?」


「そうなんだ・・・知らなかったわ」


「だから私たちセクサロイドは、人間の代わりに男性のお相手ができるよう

機能をちゃんと備えてるの」


「なんか、俗っぽい話だな・・・」


基本的にアンドロイドやガイノイドの中でもセクサロイドは男性用に

または女性用に夜の生活に対応できるようシステム化されてるんだ。


「日進月歩だな・・・」

「俺のガイノイドにに対する認識って紀元前くらい変わってないんだ・・・

物心ついた時、見たアシモくらいから止まってるのかもな」


「いやいや、いままでガイノイドとなんて交流なかったからな」


「だね・・・だから私にもそういう機能、ちゃんとついてるの」

「未来ちゃん見てみる?」


「うん・・・見てみ?・・・いやいやいや」

「なに言ってんの、いいよ・・・見なくていいよ・・・びっくりすること

平気で言うんだな・・・」


「私がいたら彼女なんかいなくても不自由かけないよ?」


セシルから好きだって告られるし、エッチまでできるって言われるとは

思わなかった・・・どうしたもんだろ?


必要なのはお手伝いさんだろ?・・・エッチしたいからセシルをもらって

来たわけじゃないし・・・。

なんか普通に家政婦欲しかっただけなのに変な方向に話が進んで行ってるよ。


だけどセシル本人がいいって言ってるんだから、いいんじゃないか?


よく考えてみたら、なにも彼女にするのは人間じゃなきゃいけないなんて

ことはないんだよな。

いやいや逆に人間を彼女や嫁に持ったら、小難しいこと言われそうだし

私も働いてるんだから、あなたも協力しなさいよ、なんて言われかねない

しな・・・。


その点、セシルはそんなこと言わないだろうし、なんてったって

可愛いってのが外せないだろ?・・なによりエッチできちゃうってのが

重要ポイント・・・だから彼女にしてもいいかも?


なんだよ俺、セシルがセクサロイドだって知って急にその気になってるじゃ

ないかよ。

セシルを彼女にしてもいいって理由が、めっちゃ不純・・・でもそんなもんだろ?

それに俺なによりセシルに惚れられてるし・・・。


つづく。


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