メガネからコンタクトに変えたけどすぐメガネに戻した話

かなたろー

メガネからコンタクトに変えたけどすぐメガネに戻した話

 人間、恋人ができると、可愛くなる、格好良くなるというのは多分まちがいがない。


 なぜなら、今まで全く持って自分のルックスに気を使わなかった私が、彼女ができてからというもの、服装に気を遣い、スポーツクラブに通い、頭を金髪に染め上げるのだから。


 つまり、自分の価値観の中に「他者」から見ての客観的な評価を気にする。という思考回路が加わる。もっとかいつまんで言うと、横を歩いている人が恥ずかしくないように、自身の身なりに最低限の気をつけるようになったというわけです。


 人間というものは、最低限身なりを気をつけるようになると、もう少しだけ欲張ってみようかな? となってくる。


 私の場合、それが「コンタクトレンズデビュー」でございました。

 中学生くらいからずっとかけつづけているメガネをコンタクトレンズにかえたのでございます。

 確か、向こう3ヶ月分を購入して、1万円行くかいかないかだったような気がする。


 でも結局、数回つけただけで、メガネに戻ってしまいました。


 理由は色々とあるのだけれども、一番大きな理由は、朝はギリギリまで眠っていたいということに尽きます。

 若い頃の自分にとって、朝と言うものは出かける数分前まで睡眠を得る時間であって、朝支度は極限まできりつめたかったのです。


 で、まあ、コンタクトをつけるのはもっぱら休日オンリーということになってしまうのだけれども、結局それも数回だけでやめてしまいました。


 ケチな自分にとって、この無駄遣いはベスト5に食い込むと思います。


 で、まあ、何が言いたいかと言うと、朝、コンタクトレンズをつける時間を惜しまない人というのは、自己に対しての投資に時間を惜しまない人なわけで、


「凄いな、尊敬するな」


 といことを痛感したわけであります。


 そっから結構の年月がたって、服装は完全に妻任せ、少し走れば足をつり、白髪を染めるような年齢になったのだけれども、やっぱり、自分にとっての美意識が高い人かどうかの判断は、「朝、コンタクトをする時間を惜しまない人」だったりします。

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