麗花

ある春

貴女は私の前に

凛として立っていた


そして貴女は

さよならと

告げた


どうして


貴女は何も言わず

私から離れてゆく


嗚呼

貴女の姿を

もっと見ていたいのに


麗しく儚いその花片はなびら

この瞳に焼き付けて

永遠とわ狭間はざま

閉じ籠めてしまいたい


だが

貴女は私の手から

零れ落ちてしまう


どうして


花片の命

一夜ひとよにして散る

それが美たるものか


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