モコロー番外編2 憎しみの子供王国
まめでんきゅう–ねこ
W1 モンスタウン
宇宙のどこかの星[モン
この星には様々なモンスターが暮らし、文明を築き上げてきた。
そして、ここはモンスタウンという街。
この街の一角に、スネットという発明家の営む店があった。モコローという大学生も、そこのベンチに座っていた。
彼は指で模った鉄砲で撃った相手の能力をコピーできる能力を持っている。そのコピーの内容によって、性格が変わってしまう。
↓モコロー
「その車みたいなのが新しい発明品なの?」
「そうだね、この車は幼児向け自動操縦型歩行器で名前はサライ。高性能AIも搭載したものだよ」
↑スネット
トカゲのような見た目のスネットは倉庫のような見た目の店の奥から、小さな青い車を取ってきた。
これがサライというロボットで、今回 発表予定の発明品らしい。
モコローは目を輝かせて はしゃぎながら言った。
「へぇ、これなら友達を作るのが苦手な子でも安心だね!」
「それも そうだけど元気に言う事じゃないよ?」
「ねぇちょっと貸して」
「え君 使うの⁉︎」
「いや、なんか すごそうじゃん?だから…」
「別に良いけど、はい」
スネットがサライを渡そうとしたその時。
「おやおや良い道具じゃないかい。私にも貸してくれないかい?」
突然 上の方から誰かに話しかけられた。
「「?」」
2人は見上げると、紫と黄色が混ざったローブを着こんだ魔女のような姿の女がいる。
帽子も被っていて、マフラーにより素顔が見えない。
↓スネット
「どちらさん?」
「私の名はサレス。最近この辺へ引っ越してきた者さ。
寒がりでな、夏でもローブを着なきゃ過ごせないんだけど、怪しがられて誰も会話してくれないんだよ。君らが初の会話相手さ」
「へぇ、じゃあ好きな物を教えてほしいな」
↑モコロー
「ロリ」
「え?」
「ロリだが?」
「え、じゃあ趣味は?」
「ショタ」
「へ?」
「ショタだが?」
スネットがモコローに そっと 耳打ちした。
「危ない人だよ この人」
「だよね」
「すみません、これは未発表の発明品でして、一般の方にはお貸しできません。
発売日まで待っていただけませんか?」
↑スネット
↓サレス
「ハァ、私には貸せないだと?貸さないと幼稚園にクッキーを送りつけるよ?」
「怖…尚さらダメですよ。誘拐とか企んでませんか⁉︎」
「私が誘拐だけで済ませると思うか?」
「内面を見なくても危ない人物だって事がわかる!」
「全く、2人共 大人すぎて わからないんだねぇ。
やはり、あの魔法を使うべきだねぇ」
「「え??」」
サレスはローブの中で ごそごそ と何かし始める。
「⁉︎…ど、どうしたの」
「え何 脱ぐんですか⁉︎」
↓サレス
「私は これより、全生命体の子供化を実現しよう」
彼女から放たれる謎の光…。
「!…」「a…」
「私は子供が好きなんだい。この星の頭脳は一線を超えた。たまには純粋な頃へ戻るが良い」
サレスは高笑いしながら、どこかへ飛んでいった。
残されたモコローとスネット。
「………う、うん。ん、スネット…?」
彼は目を覚ました。
「スネット?スネット博士ぇ……?」
モコローの目の前にいるのは、体が縮んで幼児化したスネットだった。
↓モコロー
「…!…し、知ってた!!」
「…!…ここ どこぉ。お母さぁぁん」
↑スネット
「あーあ、博士が物理的にも精神的にも子供になっちゃったよ!
どうしよ…あの魔女を なんとか すれば戻るかな。
あれ、僕はあんまり変わってなくね?」
少し気になった方がいるかもしれない。
スネットは著しく幼児化が進んだのに、モコローの情緒は先ほどの変わっていない。
どうやら元から情緒が子供っぽい人は幼児化の影響を受けにくいらしい。
「え、僕 大学生なのに⁉︎」
「あ、君」
↑誰か
「え⁉︎また変な人か⁉︎」
「は?」
モコローはまた誰かに話しかけられた。
なんとサライだ。彼はモコローと会
話を試みる。
↓サライ
「ねぇ君、博士の友人でしょ?正直くそまじめ な博士も嫌だけど、
モコロー…だっけ?僕ら2人であのクソババアを倒しに行こうよ!」
「え、サライ⁉︎君 喋れるんだ…それはそれとして、サレスの居場所なんて わかんないじゃん」
↑モコロー
「わかる」
「え?」
「僕のGPSショット弾を奴が認識する前に撃ち込んだからね。GPSってすごいからね。
奴は向こうの方角にいる」
「はぁ…」
「さぁ僕に乗りなガキんちょ」
「なんか僕らに対して口悪くない?」
「ぼくものせてくだちゃい」
↑スネット
↓サライ
「スネットくん、君のような小僧には早すぎるよ。
もっと人生経験して、学校でたくさん学んでから帰ってきな」
「なんだ こいつ」
↑モコロー
モコローはサライに乗り、2人は街を走ってサレスを追いかけていった。
取り残されたスネット。
「ぼくのいえはどこ?おかぁさぁぁぁぁん、おとぉさぁぁぁぁん、さらいぃぃぃ。
ん、さらいってだれなんだろ」
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