第16話 GREEN DA KA RA

ややグレーがかったライトブルーを基調とし、ハートのマークを上半分たっぷり使ってあしらい、その下に大文字で DA・KA・RAと記してある。


何も知らない人からすれば、「なんだ、単なるキャップじゃないか」となるだろう。

だがキャップ道を修めようとする者にとって、このコンビネーションは驚愕すべきものと転じるのだ。


まず、なぜハートマークなのか。

言うまでもなくそれは心臓をモチーフとしているのは確かだ。

十字マークを見れば医療関係の何かと直観でわかる我々(少なくとも日本国内において)だが、ハートマークはどうだろう。

マーク下の文字列、もといDA・KA・RAに気づく者は少数だと思うがーー文字があまりにも小さいためだーー、ハートマークなら一瞬で目視できるはずである。

ハートマークを採用した基準を僕なりに考えてみた。それには、「臓器としての心臓への配慮」「こころを表すマークとしてのメタファー」であるという大前提の上に、大きく分けて3つの要因があるとみている。


・安心

・安定

・補助


まず、安心感。飲料を飲むものにとって、ハートマークは「これを飲めば癒される」とのメッセージを瞬時に伝えることができる。他意や忖度などまったく無い安堵のため息、そう、安心感を与えるのがハートマークの役割である。


次に、安定感。

このキャップを目にすれば、ヘルスケアを想起させ、まさに「実家に帰ったような気分」を味わうことができる。それは安心のみならず、安定をも意味する。


最後に、補助としての役割だ。

これからスタートするんだ、あるいは、ここから再度スタートするんだ、そういった決意の背中を押してくれるのがハートマークである。


これら3つすべてに共通するのは、「愛」である。

もらって嬉しい愛。あげて嬉しい愛。


だから、だからこそ言おう。GREEN はおいしい飲み物だ、と。

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