学生トーク「めがね編」
山田 武
学生トーク「めがね編」
「──めがね、についてどう思う?」
「視力補正器具」
「……いや、そうだけど。そうだけどさぁ」
いやまあ、こっちとしても言いたいことは分からないでもないんだがな。
しかし俺もお前も付けてないんだから、これ以上に語ることってあるのだろうか?
「なんだ、めがねの歴史でも熱く語ればそれでいいのか?」
「それでもいいんだけど……ほら、最近はただ視力をカバーしてくれるものだけじゃなくて、いろいろとあるだろう?」
「あー、パソコンとかの光用のめがね、みたいなヤツか」
ブルーライトがどうこう、みたいな売り文句だったっけ?
将来的にずっとパソコンと向き合う仕事とかをするなら、重宝するかもしれないな。
「他にもいろいろとあるけどさ……具体的に何なら、というかどこまでめがねって言うんだろうな」
「……目に当てて使う、鏡みたいなヤツってことじゃないか?」
「…………」
「……スマホね、やっぱり使うじゃねぇか」
どうやら俺の回答はお気に召さなかったようなので、いつものようにサクッと検索。
出てきた中で、とりあえず確証性の高い情報を選んで──
「うーん、これだな。要は目に着けて、意味があればめがねだな」
「……というと?」
「度が入ってなくても、さっき言った光を抑えるめがねだったり、防塵……目にゴミが入るのを防ぐのも立派なめがねだ。あと、装身具としての意味もあるから、ファッションめがねとかよく言うヤツもめがねだ」
「度が入ってないのにか?」
「入ってなくても、だ。装身具、つまりアクセサリーとしての効果はあるだろう? まあゲーム的に考えてみればいい。目の部分に装備して、何かしら意味があればめがねだ」
自分で言っていて、これがしっくりくる。
通常のめがねなら視力補正、防塵などで目の防御、ブルーライトカットで光量調整、度無しならば見た目補正、といった感じか。
「まあ、視力の低下が無くとも、人によってはめがねを着ける可能性はあるだろうな。パソコン用のめがね然り、防塵用のめがね然りだ。用途に合わせて使う、そんな物だ」
俺たちがゲームやらテレビやらで視力を落としたら、それこそ元来ある視力補正としてのめがねを使うようになるだろうしな。
学生トーク「めがね編」 山田 武 @yahhoo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。学生トーク「めがね編」の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます