四苦八苦

一日目

 今日は炎の大地の方に蔓を伸ばしてみた。何があったかを一言で表すなら、燃えた。

 ただの好奇心からだったのに少し伸ばした瞬間に燃えた。耐性が少しはあるから、おそらく軽い方なんだろう。

 とにかくあそこは危険すぎる。



二日目

 昨日は炎の大地だったので、今日は毒沼に蔓を入れてみた。十秒ほど試しに入れてみたら見事に蔓の先が腐り落ちていた。

 ガスの方は、おそらく毒で沼地に近づいていたウルミが不快そうにしていた。



三日目

 流石に生活環境を整えたいと、ウルミが巣を作っていた。こんな環境で、巣を作るなんてウルミは相当図太いようだ。この日は半分ほど巣を作り終えたようだ。



四日目

 ウルミの巣が完成した。作った本人は、満足げに巣の中で眠っていた。

 この土地に来てはじめてのモンスターに出会った。火を纏ったトカゲのようなモンスターだった。すばしっこくて倒すのが大変だった。



五日目

 毒沼の方からもモンスターがやって来た。明らかに危険な毒々しい色をしたスライムだった。触れたら危険そうなので魔法で倒した。どうやらスライムは中心の核を壊さないと倒せないようだった。




 そんなこんなで毒沼と炎の大地での生活にも慣れてきた。

 困ったことと言えば、ここでは光合成がとてもじゃないが難しくて、周りも草が生えていないような不毛の大地なので、レベルアップの方法がほとんどモンスターを倒して得られる経験値だけなのだ。

 まあ、すこしずつ頑張るしかないな。


 どうでもいいことだが、ここは星がとてもきれいだ。夜に眺めたりできる数少ない俺にとっての癒しだ。


 こうして俺たちはなれない環境に戸惑いながら、少しずつモンスターを倒していった。

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