会話?
俺は、とりあえずちょんと鳥をつついてみた。するとめんどくさそうにこちらを向いて、なんだと言いたげな目を向けてきた。
そもそもだが今の俺はしゃべれない。この世界の言葉も文字もわからないのだ。
だからジェスチャーで話しかけようと思ったが、これがなかなかに難しい。
鳥には、何となくでお辞儀のようなものをしてみた。
『あなたは言葉を話せますか』
目の前の鳥がしゃべった。
いや、頭の中に伝えてきた。
急に話しかけられたものだからめちゃくちゃビックリしてしまった。
この鳥は、いわゆる念話のようなものでこちらに話しかけてきたようだった。
もちろん俺は念話なんてスキルは持っていない。
どうしようかとあわあわしていたら、鳥は、俺の方をじっと見つめて来た。
すべてを見透かされている気分になり、少し居心地が悪かった。
『なるほど。話す手段がないのですね。』
鳥にそういわれた。
≪ギフトを受けとりました≫
レベルアップのと同じ声が聞こえた。
ギフト?なんだそれはと思いながらステータスを確認してみた。
するとスキルの欄に、念話が追加されているではないか。
鳥を見ると、少し得意気な顔をしていた。
おそらくギフトというのは、プレゼントのようなものなんだろう。
さっそく、俺は鳥に念話を使ってみた。
『こんにちは。蒼葉といいます。』
鳥は、少し間を開けて、
『こんにちは。私の名前はウルミだ。』
と、いってきた。
こうして俺たちは、初の会話ではないが意思疏通を行った。
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