238 作家の大先生
おれも作家だ作家だと
自負しているが
大した作家の
大先生だと思う
おれは誰にも
読まれることのない
詩を書き
決して賞に
受賞することのない
詩を書き
決して書籍化される
ことがない
詩を書き
決して出版される
こともない
詩を書いている
作家だ作家だと
自慢している割には
大したことがない
作家の大先生だ
おれは人から
笑われて
人から疎まれて
人からバカにされながら
詩を書いてきた
それでも
詩を書くことは
止められない
おれは大した
作家の大先生だと思う
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