序章 特別な夜に出会い①
「
居並ぶ重臣、将官たちを前に、ミッドラーン国王ヴェセルの声が
美男の
優美で広大な王宮の中央広間。
そこで今、南方
エルランドは
「その戦功により、そなたを
「……ありがたき幸せにございます」
エルランドは
玉座を前に、深く
──これで俺に恩を売ったつもりか! しぶちんのくそ王が! 先祖の領地を返すどころか、どうでもいい土地を、お情けで
ミッドラーン国の最東の地、イストラーダは深い森や山が多く、土地は
父の代からの傭兵暮らしで、エルランドは貧しさも危険も、仲間を失う悲しみも
それには領地を持つしかない。そのために戦ってきた結果が、捨て地の
周囲には、
エルランドは、苦々しくなっていく顔を
「その上に……、これは格別の計らいなのだが……」
ヴェセルは、
「キーフェル家の長年の功績に
「……は?」
エルランドは金緑の目を見はった。
「言ったとおりだ。王家の
王は美しい金色の目で、
「騎士キーフェル。
「……
冷え切った男の声に気づく様子もなく、王は次に
エルランドの
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