人は見かけに… (「小スズメすず子の小冒険でチュンチュン♪<外伝>」)【KAC20248】

米no鵐 4鼠八

人は見かけに…


「お早う~でチュン~♪……なんだけど、誰か、私の赤メガネ知らないかえ? 部屋にないのよ………って、お主たち……それは一体……」


「あ、梅子たん、おぱよう~♪ おゆずがお茶入れてあげるでちゅ~ん♪ 黄色めがねでヂュワ!」


「お早うでゴロゴロ♪ 地産地消の緑茶をオイラが持ってきましたよ~♪ やっぱりお茶は地産地消ですよね~♪ 黒メガネでヂュワ!」


「……いや、だから、なんでみんなして……」


「おお、梅子どの、起きましたかの……そなたの赤めがねはここじゃ……ワシが手入れしてやったのじゃ……ワシのは空色めがねでヂュワ!」


「ヂュワ!……じゃないよ、すず子……何なのそれ……だいたい、あたしの大事なメガネを勝手に持って行くんじゃないよ……、それに……なんでアンタ達まで眼鏡掛けてるのよ!!」


「外に看板が出てますよゴロ♪」


「は?……リック、何よそれ、私、今、起きたばっかだから、見てるわけないし……ガラガラ(ガラス戸を開ける音)………『めがねお作りします♪ 完全無料!!』……はぁ~~?……」


「すず子ちゃんが作って、配ってるのですゴロ♪ もう街のみんな大半に配ったんじゃないでしょうか……。」


「……すず子、一体、何のために……」


「あたいの新発明品、変身できるメガネでヂュワ!……自分の魂エネルギーでなりたいものに変身できるよ♪……でも、多分、2~3分間だけど♪……あ、そろそろ、元に戻りそう…………シュルシュルシュル~!………戻ったみたいでチュン♪」


「……な……目の錯覚か…… あんたら3人……立ち位置だけ変わって、見た目、何の変化もないように見えるけど……」


「梅子どの…。……ここだけでなく、さっき街を見てきても、ほとんど何の違いも無いように見えましたぞ……。……人は見かけによらぬもの……隣の芝生は青く見える……あたいら、みんな、目の前の人になってみたかったようで……。良かったね、身近に、1,000億も持ってる人がいなくて……」





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