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 うす。最近これ言いがちです。アルバイト先で何回か言ってしまいました。便利な返事。

 さて何を話しましょうかね。今日は外に出てませんよ。家は快適でした。そりゃあそう。


 じゃあそろそろ作家の端くれの意地でも見せますか。ちょうど少し前に天使が題材のイラスト見ましたし、お題はそれで。コメント欄にお題をくれたら、話すことがなかった日にそれで書くことにしましょう。ストック溜めてくださいね。




 崩壊した瓦礫の街に、天より使者が降臨した。その神々しさにひれ伏すは人間。苦しみからの救いを求めるように信者は手を合わせ、その他のものはただ立ち竦んだ。

 人間にとって天使とは、可愛らしいものであり、愛おしいものだった。実際そのような意味を含めて、称賛のために使う俗語として使われてもいた。しかし目の前に立ちふさがる天使は、酷く悍ましかった。大きいなんて言葉では表せないほどの翼が赤い太陽を隠し、夜さながらの影を地表に落としている。その折り重なった羽の隙間から幾千もの巨大な目玉がこちらを覗いている。まるで人間の一挙一動を監視しているよう。神体は上半身しか見えず、下半身は地平線の向こうにあるらしい。ダヴィデさえ羨ましがるであろう体格をしている。美の答えそのものに違いない。だがその目は帯で隠され、表情はとても冷たい。

 次第に重さを持った圧が辺りを包んだ。低い地鳴りが地面を揺らし、呼吸が難しくなる。

 天使が動いた。翼を一度、僅かに羽ばたかせた。しかしそれで地表は荒れた。突風が吹き抜け、竜巻が発生し、光が加速した。光は人間のみならず、地表の全てを貫いた。消し炭も残らない威力だった。

 そして天使は消えた。空に溶けるようにではなく、瞬きすら遅いほどの速さで彼方へ消え去った。幾年にも思えた一瞬の全てが終わった。

 何が目的だったのかは不明。戦争による貧困に耐え忍んでいた人々の幻覚でないかと疑われた。だが確かに、この記録を境に人口が半減した。何が起ころうと有り得ない状況はこの記録でしか辻褄を合わせることすら出来ない。




 いかがでしょうか。趣味全開のお話です。文献っぽい締めにしてみました。見切り発車だったのでオチもなく、困った結果こうなりました。なかなか意味不明な文章で面白いんじゃないですかね。このお話が好きだって人とは趣味が合いそう。

 天使というのはやはり、神聖をもって全てを制するみたいな設定が一番格好良いのですよ。もちろんラノベなどで使う可愛らしい天使もいいですが、僕はこっちが好みです。


 おや、気付けば日を跨いでいるではありませんか。ではここいらで終わっておくとしますか。お題お待ちしております。では。

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