第231話 2体目の覚醒!!
ボス部屋の中心に輝く虹色の宝箱。
みんなヘトヘトだけど、世界最難関ダンジョンだったAランクダンジョン『天上庭園』の虹色宝箱。
そこから何がドロップするのか気になるから自然と虹色宝箱の周りに集まる。
輝夜さんは何がドロップするか楽しみって感じの雰囲気がある。
まだドロップアイテムの所有権を決めてないのに、なんか温度差を感じるな。
「あ、蓮くんたちに伝えるの忘れてた。今回の『天上庭園』攻略だけど、昇格条件を……」
「それなら今朝、俺が伝えた」
「あ、そうなの。それなら初回攻略ボーナスで虹色宝箱のドロップを攻略者全員もらえるって話もしてるよね?」
「ん?ちょっと待て。そんな話は今、初めて聞いたぞ」
「え?あ、そっか。これ、世界最難関ダンジョンを攻略したことあるプレイヤーしか知らないか。まあ、ドロップアイテムの所有権を巡って醜い争いをする必要は無いってこと!」
「……」
みんないろいろと言いたいことはあると思うけど、もうそんな気力は無い。
そして輝夜さんがみんなの代表として、このレイド発足者として、虹色宝箱を開ける。
それと同時に全員の目の前に虹色宝箱のドロップアイテムを獲得したウインドウが表示される。
『天王の証を入手しました』
『ブルーが覚醒条件を満たしました。覚醒しますか? はい いいえ』
え?ブルーが覚醒条件を満たした?
今、満たしたってことは天王の証がブルーの覚醒には必要だったってこと?
「蓮、何がドロップした?…ん?何かあったか?」
「えっと、アイテムのドロップと同時にブルーが覚醒条件を満たしたみたいでさ」
「!ブルーの覚醒…。世界初、スライムの覚醒!蓮くん、その条件って教えてもらえる?もちろん、タダじゃないよ!私が持ってるアイテムから三つまで好きなやつあげるからさ!」
「おい、覚醒条件をアイテムで釣るな。その対象がブルーなら尚更だ」
「ブーブー、ちょっとくらいいいじゃん!」
「ダメに決まっているだろ。リーフィアに続きブルーが覚醒。鬼灯くんはあれの立派な
「むー。でも、確かにジャスパーの言う通りかも。ブルーが覚醒したとなると蓮くんは候補者の1人。その時が来るのを楽しみに待つとしますか」
候補者の1人?どういう意味だろう。みんなはこの意味、知ってるのかな。とりあえず、隣にいる郁斗に聞いてみる。
「郁斗、候補者って何?」
「あぁ、俺もわからん。マジで何の話だ?」
「ねえ、候補者って何の話?何も聞いてない。説明して」
「悪いがロザリア、おまえにも話せん。時が来るのを待て。そう遠くはない」
結局、ジャスパーさんと輝夜さんの話に挙がった候補者とは何のことかは何も教えてくれなかった。
そして、覚醒の時を今か今かとプルプルして待っているブルー。
いつの間にか元気になってるけど、気にしたら負けか。
よし、ブルーを覚醒させるか!
『ブルーが覚醒条件を満たしました。覚醒しますか? はい いいえ』
「はい」を選択する。
ブルーがリーフィアの時と同じように光に包まれる。
光が収まると様変わり?したブルーの姿が。
みんなが「青くなってる」と発言するが、俺だけ「戻った」と発言したのは間違ってない筈だ。
だってブルーは元々青かったし。それが魔法適性を得て赤くなっただけだからな。
まあ、人前に出る頃には赤かったけど。
そして気になる覚醒条件は、
覚醒条件
・クイーンスライム
・天王の証を所持
・星の欠片を所持
・回復魔法の取得 (プチヒール)
・昇華スキルの取得(八雷神)
・単独でランクが上のダンジョンボスの撃破(『嘆きの墓地』スケルトンナイト)
・覚醒の宝珠を所持
・**の1体
プル!?プルン、プルプル、プル!!!
うわっ!急に飛びかからないでよ、ブルー。
まったく、よしよし。いい子いい子。
プル〜
覚醒条件
・○○ー○スライム
・天王の証を所持
・星の欠片を所持
・回復魔法の取得 (プチヒール)
・昇華スキルの取得(八雷神)
・単独でランクが上のダンジョンボスの撃破(『嘆きの墓地』スケルトンナイト)
・覚醒の宝珠を所持
・**の1体
うーん、こっちでもブルーの種族名はよくわからないな。
ただ、ブルーが飛びかかってくる前、チラッと何か見えた気がしたけど、気のせいかな。
だって、今こうして見るといつも通りの表示だし。
あと、**の1体って何!?またブルーについて疑問が一つ増えたよ。
そして気になるステータスは、
ブルー(ブルースライム、星霊種)Lv60
HP:1080→4040
物理攻撃力:63→219
物理防御力:54→203
魔法攻撃力:105→232
魔法防御力:54→201
素早さ:54→201
SP:0
スキル:プロミネンスアタックLv15→ブループロミネンスアタックLv18、ディバインシールドLv12→14
プロミネンスLv20→ブループロミネンスLv25
ファイアボールLv16→ブループロミネンスブレイクLv22、メガサンダーLv18→ブルーライトニングLv24
鳴神Lv17→23、電光迅雷Lv13→16、フレイムフォースLv14→ブループロミネンスノヴァLv18
スカーレットアローLv14→ブループロミネンスアローLv19、雷霆Lv10→17、天御雷Lv12→17、霹靂神Lv2→3
プチヒール、火属性耐性Lv2、物理耐性Lv4、雷属性耐性Lv1、神技・青の世界、神技・ブルーサファイアLv1
昇華スキル:八雷神Lv2→3、
なんか超強くなってる!!
進化したスキルの威力とか最低でも30近く上昇してる。
それに神技を二つも取得してる上に昇華スキルが増えてる!?
えっと昇華スキルの青天霹靂は雷属性の物理攻撃スキルで雷を纏った高速移動からの攻撃。電光迅雷が昇華スキルになった感じかな。さっきラスティーヌのテレポライトを見た後だから期待できそう。
神技・青の世界はブルーを超強化するフィールドを展開する。具体的には任意で一つだけ神技以外のスキルのクールタイムを0に設定できる。それから全ステータス2倍、デバフ・状態異常無効をブルーに付与(解除不可)
他のフィールドとの共存が可能で、その場合は敵モンスターのフィールド効果を封じる。ただし、味方モンスターのフィールドは強化する。それに加えて相手モンスターのスキルの弱体化。
つまり、相手のフィールドは効果を失い、ブルーや味方モンスターのフィールドは更に強くなると。それにスキルの弱体化。強すぎない?
ま、まあ、気を取り直してもう一つの方を確認しよう。
神技・ブルーサファイアは雷・火複合属性の魔法攻撃スキルで、雷と炎を融合させ、それを圧縮して解き放つっぽい。
ただし、神技・青の世界が展開されている時のみ、威力が倍になり、必中攻撃となる。
「……」
ラスティーヌの神技・聖雷之白もぶっ壊れスキルで超強かったけど、ブルーの神技もいい勝負してる気がする。これ神技・青の世界が展開されてる状態の神技・ブルーサファイアを防ごうと思ったら神技で相殺するかバフを盛って耐えるの二択だな。必中攻撃の神技は反則の気がする。
それに威力が倍の神技を耐えられるかはまた別問題だけど。
あと、めっちゃ気になるのはブルーのカテゴリーだよな。
これまで一般種だったけど、これって、
「星霊種って何だろう?聞いたことないな」
「!?星霊種…。蓮くん、星霊種って言葉をどこで知ったの?」
「え?ブルーが覚醒したらカテゴリーが一般種から星霊種になって、それで」
「まさか星霊種への覚醒をこの目にできるとはな」
輝夜さんとジャスパーさんは星霊種について何か知ってるのかな。話からしてかなりレアっぽさはあるな。
ブルーも
薫先輩や琴音先輩も「星霊種、聞いたことない」と呟いてるのが偶然聞こえてきた。
「丁度いい機会だしみんなにも星霊種や覚醒について教えておくね。星霊種は現状、竜や大罪種、美徳種と同等かそれ以上の強さを秘めているカテゴリーとされているけど、真偽は不明。それもこれも星霊種へと覚醒したモンスターは世界中探しても1体しかいなかったから」
1体しかいなかった。
でも、今はブルーがいる。だから過去形なのかな。
「最初に星霊種へと覚醒したモンスターはディアボロスのギルドマスター、アダルウィンのロードだ」
「そう、大罪種や美徳種と同じかそれ以上にレアだと思っていい」
なるほど。ブルーが世界で2体目となる星霊種へ覚醒したモンスターか。実感湧かないな。
覚醒してもいつもと変わらずプルプルしてるからな。
「次に覚醒について教えておくけど、まあ大体は把握してると思うから大事なことだけ。覚醒したモンスターは必ず強くなる。そして覚醒したら次に進化できるのはLv90になった時だけ。これがモンスターの最終進化になる。この進化は任意だけど、弱くなったって話は聞いたことないから必ず強くなると思っていい」
「それと補足だが、モンスターの進化回数の制限に覚醒後の進化も含まれる。覚醒するまでにできる進化の回数は最大で9回、覚醒後の進化で10回目を迎えるつもりで調整してくれ。これがもし、覚醒後の進化が11回目になる場合、進化できないらしいから注意してくれ」
「なるほど。ギリギリまで攻めたらダメってことか。11回目の進化からSPが強制的に0にリセットされるから多くても10回で留めるのが普通だけど」
え?進化って回数制限あるの?
あ、でも、そうしないとゲーム歴=強さみたいになるか。SPが無限に累積で貯まり続けるわけだし。
そういうこともあるのかとあまり気にしてなかったけど、竜がトカゲに
「10回目の進化で警告が出るからさすがに大丈夫よね?」
あ、警告が出るんだ。なら大丈夫かな。
「あと、進化の回数が少ない場合、覚醒もしくは覚醒後の進化でステータスの帳尻合わせがあるから無理に進化させる必要ないから」
「それは助かる。進化回数とか全然覚えてないし」
「いや、エルナはそこまで関係ないだろ。デフォで8回か9回くらいは進化しなかったっけ?」
「エルナじゃなくてマリンの方に決まってるでしょ」
プルプル〜プル、
あ、この感じブルーが
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます