第32話 強化
ブルーに魔法攻撃スキルの書を使ったら鳴神を取得した。
これは大きい。
今まで威力20の攻撃スキルしか持っていなかったけど、ここにきて威力35の攻撃スキル。
ブルーの火力が大幅に上昇した。
しかもこのスキル、クールタイムが短めに設定されている。
雷属性のスキルはクールタイムが短く、威力が控えめと噂程度で聞いたことはあったけど、眉唾物だと思ってた。
でも、クールタイムが短い分、攻撃スキルの少なさを多少はカバーできるかもしれない。
それにこの威力なら控えめなのかもしれないが、充分すぎる。
プル、プル、プル、プルプル、プルン〜
ブルもかなりテンション上がってるな。
よっぽど嬉しいんだな。
よしよし、なでなで。
プルプル、プルルン
蜂の魔巣のエリアボス、
ブルーをもっと強くして、良いところを引き出せるように俺も頑張らないと!
「昨日もだけど、ほんとみんな来るの早すぎ!」
「皆さん、きっとこのパーティーでのダンジョン攻略が楽しいからですよ」
「まあそれもあるけど、俺はコンに急かされた」
「こっちもブルーに急かされて…」
「その辺はみんな一緒ね」
昨日、仲良くはしゃいでいたところを無理やり連れ帰ったから3人ともモンスターといろいろあったみたいだ。
俺もブルーの機嫌を直すのに3時間掛かったからな。
今も俺たち素っ気のけでブルーたちは和気あいあいとしている。
みんな楽しそうだからいいか。
「あの子たちは一旦、あのままでいいとして、今日どうする?次のエリアに早速挑戦する?」
「うーん、その前に昨日獲得したポイントで各自モンスターをどう強化したか共有しないか?」
「はい!私は郁斗に賛成です。情報は大事ですから」
「俺もいいよ」
「オッケー!じゃあサクッと共有しましょ」
俺たちはまず獲得したポイントでどうモンスターを強化したのかを話すことになった。
それから第2エリアの『蟻の魔巣』に挑戦するのか、それとも一度『蜂の魔巣』でLv上げなどをするのかを話すことになった。
「じゃあ、言い出しっぺの俺からだな。魔法攻撃スキルの書を購入した。それをコンに使って鬼火を取得したよ」
鬼火、魔法火属性全体攻撃スキル 威力25
「へー、全体攻撃スキルで且つ威力25と高いわね」
「狐なのに鬼火?日本ではこれが当たり前なのですか?」
「うーんと当たり前じゃないと思うよ」
「そうなのですか?」
オリヴィアが危うく日本に対して変な勘違いをする所だった。
危なかった。
でも、確かに気になるよな。
コンって狐火が使えるのは妖狐だからだと思ってたけど、鬼火は何でだろう?
「ああ、それ俺にもよくわからん」
「「「……」」」
郁斗もわかってないのか。
ここまでサラッと言われると気にしてる方が馬鹿みたいになってきた。
まあ郁斗がそこまで気にしてないみたいだし、いいかな。
それにコンが全体攻撃スキルを取得したのは大きい。
これで『遊楽園』攻略に一歩近づいた。
「?よくわかりませんが、これは日本でも普通じゃないということですね!では、次は私が話します。
え?威力40の攻撃スキル!?
嘘でしょ?
Eランクのモンスターがそんな高威力のスキルを取得することなんてあるの?
俄に信じられない…。
「威力40…。随分と出鱈目なスキルね。味方ならこれ以上ないくらい心強いし、私はいいけど…」
「莉菜はよくても俺と蓮はよくねえよ。今度のタッグEトーナメントでは敵同士だからな。どんだけ強くなれば気が済むんだよ?」
「そこは俺たちももっと強くならないといけないってことでしょ?」
はあ、考えたくもないけど、Eランクで今のカーラに勝てる人っているのかな?
まあ探せば普通にいるだろうけど、霞連槍のスキルLvが上がれば、話は変わってくるだろうな。
今度のタッグEトーナメント大丈夫かな?
…まだ時間はあるし、俺も頑張ってブルーを強化すればきっと大丈夫、のはず。
「じゃあ、次は俺から。俺もブルーに魔法攻撃スキルの書を購入して使ったら鳴神を取得した。鳴神は魔法雷属性攻撃スキル 威力35。カーラの霞連槍に比べると威力は劣るけど」
「いや、普通のEランクならそれでも充分過ぎるくらいに強いからな」
「まあ、それが普通よね」
「雷属性のスキルはクールタイムが他の属性よりも短いと聞いたことがあります!ブルーの攻撃面が大幅強化ですね!グッドです、蓮」
カーラの霞連槍の後では話づらかったけど、みんなの反応が思ってたよりもいい。
よっかたー。
正直、内心ほっとしたよ。
「最後は私ね。私はランダム武器・防具セット召喚チケットを購入したわ。武器は星炎の双銃、防具は星炎のイヤリング。かなり強力な武器と防具が手に入ったわ」
「双銃ってどこからどう考えても遠距離武器だよな?近接戦できるようにする為に武器を欲してたんじゃなかったっけ?」
「私も莉菜は近接戦用の武器を求めているとばかり思ってました」
「そもそもこのゲームに銃ってあったんだ?初めて知ったよ」
『Let's Monster Battle』はファンタジー要素がイマイチな銃は武器として採用していないと思ってたけど、違ったのかな?
今までいろんなプレイヤーのバトルを見てきたけど、銃を使ってるモンスターは見たことない。
「一応、超が付くほど確率は低いけど、ランダム武器召喚でのみ手に入るわ。どこかの検証班が天文学的確率だって公表してた気がする」
「それを見事に引き当てるとはな。これも運命と割り切ってエルナは遠距離攻撃特化で育てるのも有りじゃね?」
「もうそのつもりよ」
一通り、みんなが獲得したポイントを何に使ったのかは共有できた。
今のそれぞれのモンスターのステータスも一応、共有した。
ブルー(プロミネンススライム、一般種)Lv19→25
HP:350
物理攻撃力:14
物理防御力:20
魔法攻撃力:36→42
魔法防御力:15
素早さ:22
SP:0→6→0
スキル:プロミネンスアタックLv7→8、マジックシールドLv1→3、プロミネンスLv7→9、ファイアボールLv1→3、プチサンダーLv3→6、鳴神Lv1、プチヒール、火属性耐性Lv1、物理耐性Lv1→2
コン(二尾の妖狐、妖怪種)Lv26→30
HP:460
物理攻撃力:21
物理防御力:20
魔法攻撃力:34→38
魔法防御力:26
素早さ:20
SP:0→4→0
スキル:狐火Lv10→13、二尾の焔Lv5→7、鬼火Lv1、陽炎Lv8→11、蜃気楼Lv7→10、影分身Lv1→2
エルナ(大天使、幻想種)Lv28→30
HP:610(+190)
物理攻撃力:18(+8)
物理防御力:24(+9)
魔法攻撃力:42(+12)
魔法防御力:37(+10)
素早さ:30→32
SP:0→2→0
スキル:プチシャインLv11→13、シャインランスLv6→9、プチファイアLv10→13、フレイムランスLv6→9、ファイアボールLv5→8、プチヒール、キュアヒール、ロックオンLv1→2、(スターフレイムショットLv1、光属性強化Lv3、火属性強化Lv3)
武器:星炎の双銃(物理攻撃力+8、魔法攻撃力+12、スターフレイムショットLv1)
防具:星炎のイヤリング(物理防御力+9、魔法防御力+10、光属性強化Lv3、火属性強化Lv3)
カーラ(悪魔騎士、幻想種)Lv27→30
HP:570
物理攻撃力:27→30(+3)
物理防御力:28
魔法攻撃力:34(+2)
魔法防御力:29
素早さ:32
SP:0→3→0
スキル:ナイトメアLv10→12、プチダークLv12→14、ダークボールLv5→8、ダークウェーブLv1→4、闇刺突Lv7→8、連続突き(闇)Lv6→7、霞連槍Lv1、(闇属性強化Lv1、闇属性付与)
武器:闇狼の槍(物理攻撃力+3、魔法攻撃力+2、闇属性強化Lv1、闇属性付与)
防具:なし
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます