159 三つ子の魂

おれはガキの頃から

将来は

画家とか

絵描きとか

作家とか

詩人とか

あるいは

ミュージシャンとか

クリエイティブな

ことが

やってみたいと

子供ながらに

そう憧れていた


おカネなんていらない

貧乏でも良い

おカネ儲けよりも

自分の好きなことを

やりたい


それから

学校や

会社にも

縛られたくない

自由でいたいと

そう思っていた


それは

大人になってからも

相変わらずだった


おれは高校を

卒業して以来

デパートの

品出しとか

郵便配達とか

喫茶店の店員とか

クリエイティブな

仕事とは

とても言えない

職種に就いて

生活費を

稼ぐために

働きながら

詩を書き続けた


一見すると

どれも

クリエイティブとは

無縁の仕事だが

世間をもっと

見てみたいという

気持ちも

半分あった


三つ子の魂百までとは

昔から言うが

おれの場合

何にも知らない

子供の時から

大人になるまで

何にも

変わらなかった


おれは自由ではあるが

文字通り

貧乏人で

それでも

自分が

やりたいことだけは

続けてきた


その結果

おれは今では

文筆活動が

認められて

一部からは

天才詩人だと

呼ばれている


おれは相変わらず

貧乏だが

何者にも

縛られない

自由を

手に入れて

ガキの頃から

憧れていた

やりたいことを

今でも

続けている






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