152 最後にたどり着いたこと

真夏の太陽が

照りつける朝

おれは昔のことを

思い出す

いつも一人ぼっちで

仲間も

友達も

いなかった

遥か昔のことを


昔は

音楽だけが

友達だった

辛い時も

悲しい時も

寂しい時も

いつでもおれの

傍らには

音楽が

寄り添っていた


おれにはかつて

おれと一緒に

音楽を

演奏する

仲間がいたが

結局は

全部ダメだった

おれと一緒に

音楽を

演奏していた

連中は

あまりにも

幼稚で

あまりにも

無知だった

そこには

人間としての

智慧も常識も

義理や人情すら

存在して

いなかった


だからおれは

自分一人で

何でも

やることにした

仲間も

友達も

必要のない

自分一人だけで

やれることを

ずっと模索

し続けた


それから

最後に

たどり着いたのが

詩を書くことだった


共同作業が

必要な

仲間も

友達の

手助けも

必要のない

自分一人で

出来ること

それが

おれにとって

詩を書くことだった






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