119 冷たい態度

おれがもしも

いくら詩を書いても

誰からも

相手にされずに

いたとしたら

今ごろ

どうなっていたかな


おれの前で

明るく気丈に

振る舞う

女に対して

諦めにも似た

冷めた態度をとって

女に悲しい思いを

させていたかも

しれない


おれは知らなかった

おれがネット投稿した

自作の詩が

文壇や詩壇や

若者たちの

話題になって

人気も

出ていたなんて


そのことに

気づくことが

なかったら

おれは

本当に自嘲気味に

なって

おれの目の間で

励ましてくれたり

気丈に明るく

振る舞う

女に対して

悲しい思いを

させていたかも

しれない

「おれはもう

ダメなんだ」ってね


そんなことに

ならずに

済んだことにも

感謝しないと

いけない


みんな今まで

おれを

陰で支えてくれた

女たちの

おかげだ


おれの前で

明るく振る舞う

女に対して

悲しい思いを

させずに

済みそうだ



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る