第15話
僕が順調に仕上がると、3人で僕のデビュー戦に向けての作戦会議が行われた。
驚いた事にこの牧場、じゃなくて、事務所に正式に所属する種馬は僕とヒロシだけ、つまり僕が加わるまではヒロシだけだった。
さぞや不人気だったろう。
弥生ちゃんによれば、ヒロシの不人気もあるけどあまりにも依頼が少なすぎて人を雇えない事情もあるらしかった。
「とりあえずわたしたち、存亡の危機に瀕してるわ。かと言ってテコ入れ無しに少子化スパイラルの加速は止められない。二人に打開してもらわなきゃならないの。取り敢えずおっぱい、もとい、失敗は許されないわ。わかったわね?」
「ヒロシにはあんまり期待してないわ。とりあえず知ったかぶりとか自信過剰で依頼主の機嫌損ねないで。口程でもなかった、ってクレームはもううんざりだわ」
「ウィ、マダーム」
「紫明はわたしは個人的な事情でヤッちゃったから、うまくそこまで持ってけるか心配ね。引き続きムード作りの指導してあげた方が良いかな?」
「いえ、結構です」
「あらそう?残念だわ。実働し始めた種馬に、わたしはもう手を出せないけど、それでも良いの?」
「イエス、ママ!」
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