第2話

ヒロシはふきのとうが好きみたいから、アブライカとふきのとう、ウコギの天丼食わせるつもりだった。

どうせ何食わせてもストレートにうまいとは言わない。

「ヒロシさん、天丼で良い?ふきのとうあるからさ」

「いや、揚げ物より親子丼が良いな」

コノヤロウ。

ヒロシに親子丼出して、僕はビールを飲み始める。Wさんが帰ってふたりきり。

ヒロシが来るとつい飲みすぎてしまう。陰謀論とか、人種差別的な話とか。スノーボードの話にしてもせっかくの指摘を否定する。つまり、「I am No.1症候群」だ。

万事がその調子だから楽しくない。

だから僕はなるべく思った事をぶつける。

酒の力を借りて。

そんなバトルを終えヒロシを送り出すと、いつも泥酔してしまっている。

昨夜も酔って、ねぐらである車に潜り込んだ。

筈だった。

そんな記憶をたどりながら、「やけに暑いな。今日からあったかい予報ではあったけど。それに…」となんとなくカーテンを開けるとぎょっとした。あまりの事にすぐにまたカーテンを閉めてしまった。

そして、邪な気持ちで少しカーテンをめくり、再びじっくり覗き見た。

そう離れていない向かいの一軒家のその二階。

なんと無防備にカーテン全開で、半裸になっている女性。家族だろうか?年頃の娘ふたりと母親らしき中年女性、いや、熟女。

それが、カーテンどころか窓も全開でおっぱいを白日に晒している。

どれも小ぶりで、それでも母親らしき人のそれは、少し垂れて動く度にだらしなく揺れる。

僕には娘が居るから正直娘たちにはたとえ乳が出ていても性的興奮を覚えない。

しかし、ああ母親。

あの生活感のある小さく弛んだ乳房の先に薄い小豆色した小さめの乳首。

おそらくそんなに歳は変わらないだろう。

別れたもと妻を思い出していた。

そして慌ててティッシュを探し、また覗き見。

まるで無警戒に晒された熟女のおっぱいをオカズに一発抜いた。

最近飲み過ぎると勃たなかったのに、久しぶりのフル勃起だった。

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