色眼鏡について
鶴川始
特攻1.5倍じゃなくて半減相手に2倍になる方
「やあ少年、今日もまた会ったね。君はここがお気に入りの場所なのかい?」
「『男子を少年と呼称するタイプのミステリアスな雰囲気の年上の美人のお姉さん』ごっこに付き合うのも
「おやつれない対応だね、なにか悩み事でもあるのかい」
「三秒くらい前に全部説明しました」
「なるほど、色恋の悩みか……」
「耳か脳腐ってんのか? 両方か?」
「告白あるのみ。ガンバ!」
「無理矢理誘導した上に膨らます気ねえのかよ」
「なんかイメチェンとか挑戦してもいいかも。試しにティアドロップのサングラスとかかけてきてみたら?」
「高校生が!? ティアドロップのサングラスを!?」
「君前に鈴木雅之好きだって言ってたじゃん」
「好きなのと実際かけて似合うかは別問題で、鈴木雅之くらい渋くならないとキツイですって。ていうか似合ってても高校にサングラスかけてくるのはちょっと」
「まあサングラスかけてくる高校生なんてヤンキーしかいないだろうからね」
「いや、目を守る必要があるとかでサングラスかける人とかもいますけどね……」
「ところでサングラスのことを昔は色眼鏡と云っていたらしいね」
「ああ……まあそうですね。実際に聞いたことはないですけど」
「色眼鏡というと私が思い浮かべるのは、レンズに色が入ってる眼鏡よりも、一昔前に劇場などで配っていた、3Dに見えるって触れ込みの片方赤色で片方青色の詐欺商品なんだよなぁ」
「いや、アナグリフは
「今のは
「お眼鏡に敵わなくてすいませんね!」
色眼鏡について 鶴川始 @crane_river
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