平和すぎる世界に最強の反逆者集団が現れた

ぷりず

第1話 反逆者集団『end』

「皆さんにとても重要な話があります。

少し離れた町に、なにやらこの世界を終わらせる、なんて言っている反逆者集団が現れたそうです。チーム名はendだそうです」


朝のHRの時間。先生が教室に入ってきて開口一番そう言った。


「なんだそれww急に現れて世界を終わらせるなんてww流石に舐め過ぎてるだろww」


クラスの陽キャはそう言う。言い方は良くないが、その意見は俺も同じだ。どうせすぐ捕まって終わると思っていたが...


「SSS」

「...?」

「SSS...endのリーダーの能力値です」

「!?!?!?」


能力値。それはそれぞれ持っている能力がどれ程威力が強いかを表したものだ。下からE、D、C、B、A、S...とある。能力値がSの人間はそうそういない。1つの学校に1人いるかいないかのレベルだ。

そしてさっき先生が言ったSSS。それはこの世に片手で数えれる程の人数しかいない。それ程の実力者が、反逆者集団のリーダーにいるとなると、本当にこの世界は終わってしまうかもしれない。


「せ、先生!ど、どうするんですか!?」

「こればっかりはどうにもできん。幸いまだ何もしてきていないから、早めにこちら側が対処してくれるのを祈る事しかできない。」

「そんな......」


能力値SSSをどう対処するというのか。それに、集団なのだから、最悪の場合もう1人SSSがいるかもしれない。それは流石に無いと思うが、Sくらいなら全然いてもおかしくない。世界を終わらせると言っても、具体的に何をするつもりなのか。もしかしたら、何か事情があるのかもしれない。あの頃から、何があったのか...


「なあ、能力値SSSって、どんくらい強いん?」


クラス中で絶望の声が飛び交ってる中、とても呑気な質問をしてきたこいつの名前は伊藤 楓真

(いとう ふうま)。俺の親友だ。こいつの性格上、この状況もどうせなんとかなるとか思っているんだろうな。いや、能力値SSSのヤバさを知らないだけか。


「能力値SSSってのは、本気になれば核ミサイルレベルの一撃を出すことだってできる。」

「じゃあ今本気でその一撃出せば世界終わりに近づくじゃん。なのになんでやんないんだ?」

「多分、それとは別の目的があるんだろうな。だから、本当は世界を終わらすつもりなんて無いのかもしれない。」


きっとそうだ。俺はそうだと信じてる。





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