第8話 もはや芋虫ほどにも前進かなわぬ......話

「寒風吹きすさぶ中、前に進もうとする一人の男がいた。しかし、向かい風が強すぎて前進できない。そのとき、男がとった行動は?」


「唐突にどうした」


「面白い冗談思いついたから披露してあげようと思って......シンキングタイムはあと26秒です」


「え?風が吹いてて......進もうとしてるやつがいて......わかんないんだけど」


「頭脳明晰なんでしょ!頑張れー」


「うっざ」


「ごー、よん、さん、にい、いち、ぜろ!はいータイムアップですぅ。答えは――」


「わかった!後ろを向いた、だろ」

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