地雷系はもう遅い。遅いったら遅い。

濁烈叫悦のアスラトシカ・ジンジャー

第1話 地雷系幼馴染み、負ける。

 高校から卒業したらやれることが一気に増えると思うんだ。例えば結婚、例えば就職。大人にしか出来ないことは目前に迫ってきている。賭博や飲酒、あとえっちなやつも。


 でも今、一番思ってる増えたやれることとは。


「どうよどうよ」

「うっそだろ」


 地雷系のフリフリPINKモンスターと化した幼馴染みのように、お洒落の幅が広がることだろう。どうしたんだお前と問い質したくなるぐらいの変貌を遂げたな。


 我が幼馴染み、明子あけこはきゃるんきゃるんとはしゃぎつつこちらを見てニヤニヤしてくる。


「あけこ言うなSHINEちゃんと呼べ」

「さいんつぁん」

「S☆H☆I☆N☆E☆ち☆ゃ☆ん」

「キッツ」


 顎を蹴り上げようとしてくる明子はやはりいつもの幼馴染みである。しかしピンクピンクした服とキャワワな髪飾り達、更にふわふわスカートといった見慣れない服装にはどうも……参る。


「てか下着とか気にしないんです?」

「きゃっ!」

「即座に発頸に移るのすごいよね」


 しかしこのじゃれ合いも終わりだ。向こうは地元に、こちらは都会から外れたところへ、と離れるからだ。また会いたいけど、いつになるかは分からない。

 さあ、懐かしき地元を離れ……新天地へ。















 私の幼馴染み、沙樹から手紙が来た。

 ワクワクしつつ開封。


「えーと何々?


 拝啓、愛しき明子様。……ふへっ、やっぱり両想いだったんだね!愛の言葉が~この後びっしりと~?


 おうちかえりたいです。……やっぱり同棲だよね。










 女の子2人に襲われて部屋に閉じ籠っています。


 は?」


 キレた。

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