第33話 逃げ足

 一方、警視庁前


 オウルの起こした爆発に巻き込まれた最上達


 最上「う、うぁあ...!」

 全身から血を流し、重たい頭を上げて辺りを見回す最上


 警察、最上組員全員が血を流し、ぶっ倒れている


 最上「い、生き残った...!は、はははぁ!」

 安堵し笑みを浮かべた最上


 その時、ぞろぞろと武装警察隊が庁内から出てくる


 警察「最上を探せ、息のある最上組員を拘束しろ」

 警察隊は遺体を踏みながら息を確認していく


 くんくんと辺りを嗅ぐシェパードの警察犬


 山崎「ぐ、ぐぉお...!」

 山崎は気が付くと付近の惨状に驚いた


 山崎「なんだよ...こりゃ」


 警察「山崎、確保」

 警察官は山崎に手錠をかけて拘束した


 最上「く、くそぉ...」

 きずかれないように、静かに地面を這い、逃げ出す最上


 田村「ボス...!こっちだ...!」

 倒壊したビルの陰から血まみれの田村が最上を連れて隠れた


 最上「い、生きてたのか...!田村...!」

 驚いた表情を田村に向ける


 田村「ギリギリね...」


 田村「あっちに待機してる車がある...それに乗って逃げる」

 そういうと田村は最上の腕を肩に回し、歩き始めた


 警察「大丈夫ですか!釜野本部長!」

 倒れている釜野を見つけた警察官


 釜野「...おれのことはいい...さっさと最上の首持って来い!」


 新田「いたぞぉ!ビルの裏だぁ!」

 新田が最上たち二人を見つけて拳銃で撃つ


 田村「くそ!見つかった!」


 最上「撃ち殺してやる!」

 最上は拳銃を撃って応戦する


 釜野「裏回れ裏!」

 警察隊はビルの裏へと先回りするべく、走り始めた


 その前に田村たちは停めている黒の高級車にたどり着き、乗車した

 田村「乗ってくれボス!」


 最上「出せ!300キロ出せ!」


 ぶぉおおん!

 雷のような音を出して、全速力で走りだす高級車


 釜野「逃がすな!」


 ズドドドドドド!

 警察隊はウージーサブマシンガンで応戦する


 最上「全力でアクセル踏め!」


 釜野「東京を封鎖しろ!今すぐに!」

 警察は最上を逃がさないため、東京を封鎖した


 最上「そこの港だ!港行け!」

 警察から逃れるため、一旦港で撒くことにした田村


 田村「クソ!奴ら先回りしてる!」

 田村達の向かう先には自衛隊の無数の戦車が砲台をこちらへ向けている


 背後にはパトカー、前方には戦車、まさに八方ふさがりである


 すると、警察隊が再び発砲し始めた


 田村「ぐは!」

 田村の頭に銃弾が撃ち込まれた


 最上「田村!くそ!」

 最上は車を降りて裏道へと走り出した


 最上「じゃあなクソ野郎ども!」

 最上は決死の思いで海へ飛び込んだ

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