第32話 脱出
カラカラ...
マジョノシマにて、奴隷のように働かされている者たちは足かせを鳴らしながら干し草を運ぶ
悠「クソ...」
髭の生やした男は悔しそうに干し草を担ぎ、本部へと運び込む
すると、空からヘリコプターの音が聞こえ始める
こんなことは今までなかった、ついに助けが来たのかもしれないと男は涙を飲んだ
ルイ「おじさん...なんか来るよ...」
奴隷の女児のルイは男にしがみつく
魔導士たちは困惑し始めた、そのとき
ズドドドドドド!!!
銃声がマジョノシマ全体に響き渡る
ルイ「きゃ!」
ルイは驚いて耳をふさぐ
干し草を運んでいた奴隷たちは魔導士の監視から一時的に逃れて、逃げ始めた
悠「いいか、俺たちも逃げるぞ!」
ルイ「おじさん!」
悠「やっとだ、逃げるチャンスがやってきた...沖に小船がある!それで逃げるんだ」
無数のヘリから柄の悪い恰好の人間がぞろぞろと降りてくる
イザ「撃て!」
魔導士を見つけ次第撃ち殺すイザたち
イザ「いいねぇいいよいいよ撃て撃てぇ」
悠「お前...!!」
そこで対峙するかつての宿敵
イザ「おい」
イザは部下からハンドガン「M9」を受け取った
ガチャッ!
弾倉を込めて悠へとハンドガンを渡す
イザ「偶然だなぁ探偵、ずいぶんと老けたなぁ」
へらへらと薄ら笑うイザ
悠「なぜ生きてるんだ...!?」
イザ「ある人に生き返らせてもらった、今からそいつの応援に向かう、お前も来るか?」
部下「捕虜たちをヘリにありったけ詰めろ!」
部下たちはボロボロになった捕虜たちをヘリコプターへ乗車させる
魔導士「いたぞこっちだ!」
悪天候の中、ランタンを持ち馬に乗った魔導士たちが追ってくる
イザ「決断は早いほうがいい、来るか死ぬか選べ!」
ルイ「おじさん...」
ルイは悠の足にしがみつき、プルプルと震える
悠はルイの肩をつかみそういった
悠「大丈夫だ、俺がお前を守る、ずっとだ」
その瞬間、悠はM9を迫りくる魔導士の腹を撃ち込んだ
悠「行くぞ」
イザたちは悠とルイをヘリコプターへ乗車させ、マジョノシマを離れた
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