第105話 狂ったように暴れまわる竜と、調子に乗って自慢気になる叡智という最悪二段構成な件。
叡智……お前なぁ……
もう良いや。
だってコイツに何言おうが無駄だもん。
今までの経験がそれを表している。
もうどうにでもなれだ。
半ば投げやりになったが、その気持ちを抑えつけた。
だって投げやりになったら、罠回避できないじゃん。
あ、今なんか踏んだか?
ヤバい罠に引っ掛った……?
「え、ちょっ下に吸い込まれるんだけどぉ!? うわぁ〜〜意味わからんって……」
痛って……
痛覚が緩和されないのもキツイ。
はあー。
ってここどこ?
相変わらずトラップだらけってか更に多くなってる!?
感知関係のスキルもトラップが彼方此方にあり過ぎて正常に機能しないし。
視界が真っ赤か。簡単に言うと使ったら視界がなくなる。
文字通り真っ赤かだ。
つまり、罠感知系はほぼ使えないと同然になったと。
まあそれはさっきもあまり変わらないから良いけどさ……
この罠の密度は流石にキツくね?
これ動くだけで当たるじゃん。鬼畜かよ。
しかも罠解除とか、絶対解除とかって単体発動だから一々使う訳にもいかないし。
―――グァァア!!!
あ、竜……糞鳥の所で見たやつよりも一回りデカ…い?
うわぁうるさ。
異常な数のトラップが起動してるじゃん。
おっと……トラップ発動してるのにしないのか?
もしかして味方には当たらない仕様があるとかか?
うーん……それだと俺が圧倒的支持に不利というかなんというか。
ジリ貧すぎじゃね?
――ウァァァァァ
うっさいし、振動で罠が発動するし……もうめちゃくちゃだよ。
取り合えず鑑定を……
「『鑑定』」
できない?
え、どうして……鑑定できてない。
ヤバい相手ってことか?
いやいや無理だろ。
仮に罠で鑑定できないんだとしたら、完全にこっちのムーブを妨害してるってことになるよな。
つまりクソってことか。
……絶対解除使えばよくね?
ていうかなぜそんな簡単なことに気づかなかったんだろ。
「『絶対解除』――『鑑定』」
さてと……見れない。
えっと、もしかしてトリガー式の罠だったり?
今の感じだと鑑定が発動した瞬間になってたような?
あ、もしかして今使えば良い?
「『絶対解除』」
うーん……見れない。
あ、スキルが発動したら発生する系の罠?
お……それってつまり絶対にステータス見るの無理じゃんか。
[その場合も考慮し、世界を跨いだ鑑定を既に施行済みです。問題ありません。]
なんだその鼻につく言い方は……確かに今回は有能だけども。
いつもの行動のせいでただのウザ行動にしか見えないのは俺だけか?
だって最初からコイツ鑑定できてたんだぞ?
それで俺は鑑定に何回も挑戦してると。
それならさ、即伝えるのが筋ってものじゃないんですかね?
それに授業、放棄してない?
……チラッと絶賛授業中の世界、画面じゃない方を見ると、俺が黒板の前で問題の解説をしていた。
は? どうしたらこうなるの?
これって先生の仕事じゃないですか。
またやらかしてる……全くもって疲れる……
[鑑定結果を表示します。]
――グァァァァァァァ
今丁度攻擊されそうなんだって!
ちょっとはタイミングを考えろよ!
______________
【ステータス】
種族:金剛竜王
名前:オーグラム
レベル:1713
HP:5420381933185/5420381933185
MP:397600/397600
ST:∞/∞
筋力:1713
魔力:1713
防御:∞
魔防:∞
俊敏:976775151930
幸運:18764
【スキル】
〔アクティブスキル〕
鉄壁Lv.MAX、受け流しLv.MAX、カウンターLv.MAX、範囲防御Lv.MAX、明鏡止水
〔パッシブスキル〕
要塞Lv.MAX、熱源感知Lv.MAX、振動感知Lv.MAX、魔力感知Lv.MAX、属性攻擊無効、全状態異常無効、自然影響無効、熱変動無効、噴気
〔ユニークスキル〕
詠唱破棄、守護者Ⅴ、神速、金剛、限界突破(使用済)
〔エクストラスキル〕
無限持久力、無限再生、無限魔力再生、完全追尾MAX
〔マスタースキル〕
物理干渉無効、魔法干渉無効、魂干渉無効、精神干渉無効、効果貫通無効、空間干渉無効、時間干渉無効、概念干渉無効、絶対命中
〔
隔絶の円環
【称号】
・亜神竜
・特化個体
・神鋼の竜王
・絶界の神壁
・隔絶の王
__________________________
……は?
いやいや。
つまり攻擊は効かないし、ノックバックする攻擊を絶対に当てて来ますと……
完全に俺を罠にかける気満々だろ。
そっか、だから罠だらけなのか……それに罠の効果も全部効かないからさっきからずっと罠を発動させてても平気だったのか……
本当になんで火の精霊なんかに組してるんだろコイツ?
先程のクソ面倒くさいことを吹っ掛けてきた精霊二人組もそうだけど、絶対に同格かそれ以上だろ?
なぜに付き従ってるの、コイツら。
だって端から見てもあの精霊めっちゃ性格悪いじゃん。
仲間になろうと思える要素ゼロなんですが?
さっきからただ単に滅茶苦茶に強かったり搦め手が強かったりとか、面倒な相手ばっかりだ。
どっちも、殺意高過ぎだったし、今度こそ俺を殺そうという魂胆かな?
マジでふざけんなよ……はぁ……
っておい!
叡智さんよぉ……何勝手に授業乗っとてるの?
先生がその場にいるのに先生の代わりに授業するとか効率求め過ぎて頭イかれてんのか? あ?
お願いだから勝手なことは慎めって……
キショすぎる。もう聞いてないっぽいし。
もしくは無視してきてる。
あーもう! 本当に怠いなぁ………はぁ……。
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