第35話 俺一度死んだってまじ? これでまだ戦わないといけないとか地獄より酷いと思うのは俺だけですか?
……本当に死ぬ!
[スキル『走馬灯』が発動しました。]
死にたくない。嫌だ。嫌だ。
なんとかしないと。なんとか……
「『回避』!」
駄目だ。
多分これは避けきれない。
……なんでこんな目に逢わないといけないんだよ。
最悪だ。
俺の体をその魔力の奔流が貫いた。
……こんな最期あんまりだ……
[個体名:鈴村 習は死亡しました。]
[称号『
[マスターは先程死亡し、称号の効果で復活しました。スキル『回復』を発動しました。……回復魔法の使用を推奨します。]
え? 今俺死んだの?
は? やばいじゃんか。
とにかく回復をしないと……
「母なる大地よ! その命の灯に慈愛の導きを。大いなる天空よ! その命の鼓動に祝福の光を。『卓越治癒《オーバー・ヒール』!」
[条件を満たしました。]
[スキル『蘇生魔法レベル1』、『
[ユニークスキル『混合魔法』を獲得しました。]
[称号『奇跡の生還者』を獲得しました。]
……今そういうのはマジで困るからやめてくれ。
本当にこの化け物に勝てるのか?
俺一度死んだぞ? それに限界を超えて回復したとはいえ、魔力は半分もない。
魔力を使えないってことは、一部のスキルも使えない。
これヤバくね?
「『浮遊』」
その場から浮いた俺は動き回りながら相手の攻略法を模索していた。
とはいえ何も思い浮かばない。
一か八かにかけるしか助かる道筋は本当になさそうだ。
考えているうちにもあの竜擬きはみるみるうちに傷口を再生させている。
迷っている時間なんて無いみたいだ。本当に理不尽。
竜擬きの魔防のステータス高すぎるけど、もしかしたら沙耶の攻撃を防ぎ切った風魔法ならいけるかもしれない。魔力が少ない。この一発にかけるしかない。
本当にこんなハイリスクなことやりたくないのに……
叡智、冗談はいいから風属性で今の俺が出せる最大威力の教えて。早急に!
[精霊召喚『四大精霊:
……それ、は却下!
また、同じような目に遭うかもしれないじゃないか!
竜擬きの咆哮が再び鳴り響いた。
──グォオオオオオオオッ!
それと同時に巨体が跳び上がり、俺のほうに向かって三つの首を振った。
これは当たるとやばい。
そう直感で判断した俺は、横方向にブーストをかけた。
[了解しました。次に高威力の攻撃は『
返事が遅い!
全くさっきのも死ぬ危険性大有りの攻撃だったのに叡智がマイペースすぎてイラついてくる。
「吹き荒れる風の王たちよ。天に住まう暴君よ。今一度我に助けをもたらし、我が眼に映るその全てを、一陣の風より滅し給え。『
[称号『溜息射出装置』の効果が発動します。]
[溜息の回数を測定……926回。]
[威力の計算を算出……倍率、94.6倍。]
[称号『溜息射出装置』の効果が発動しました。]
これで何とかなってくれ……
俺の前に現れた、ものすごい風の魔力の渦は竜擬きの鱗を貫き中央と左の首を消し飛ばした。
しかし竜擬きは二つの首から大量の血を流しながらも残った右の首がこちらに向かって魔力の光を放っている。
どうやら俺は倒せなかったらしい。
……嘘だろ。ああ、あと少しだったのに。
できればもう少し生きたかった……
「『
今までの苦労が何だったのか。
そう思わずにはいられない。
一瞬にして竜擬き、もとい三つ首のトカゲはカチカチに凍りついた。
そして俺も下半身がカチコチに凍りついた。
これ……最悪このまま沙耶に殺されるのでは?
[個体名:鈴村 習は死亡しました。]
[称号『
[マスターは先程死亡し、称号の効果で復活しました。スキル『回復』を発動しました。……回復魔法の使用を推奨します。]
もう魔力ないって。
……こいつ俺を殺しやがった。沙耶、鬼。
マジかよ。……もう感覚バグりそう……本当に最悪だ。
[ユニークモンスター『トライ・リザード・センチネル』が討伐されました。]
[エクストラクエスト『三つ首蜥蜴の番人』を達成しました。]
[個体名:鈴村習 及び個体名:三倉沙耶に称号及び報酬が贈呈されます。]
[称号『亜竜殺し』、『蜥蜴の天敵』を獲得しました。]
[装身具『三首蜥蜴の紋章』を獲得しました。]
[レベルが73に上昇しました。]
「習くん……大丈夫? 死んでない? とりあえず……『
「……もう帰りたい」
本当に切実に。
[スキル『亜空間収納』を発動しました。]
[スキル『亜空間収納』のランクが上昇しました。]
[スキル『亜空間収納』はスキル『異空間収納』にランクが上昇しました。]
[条件を満たしました。]
[スキル『
[称号『
……もういいや。
[スキル『鑑定』を発動しました。]
______________
【称号】奇跡の生還者
一度死亡した上で、自力で復活したものに与えられる称号。
あらゆる戦闘、日常行動において確実に生存する確率が1パーセントは担保される。
また、仲間に対してもこの効果は発動する。
______________
【称号】亜竜殺し
竜に準ずるものを討伐したものに与えられる称号。
対亜竜戦の時、全ステータスが向上する。
また、味方にもこの効果は発動する。
______________
【称号】
リザード族のユニークモンスターを討伐したものに与えられる称号。
リザード族から受けるダメージが十分の一まで減少し、リザード族に与えるダメージが十倍になる。また戦闘時、リザード族に耐性関係なく『恐怖』の効果を与える。
______________
【称号】
幻獣の中でも高位の存在である不死鳥の寵愛を受けたものに与えられる称号。
一回の戦闘で二回だけ死亡時にあらゆるステータスを全回復して復活できる。
また、火属性の攻撃を受けると二回に一回攻撃を無力化し、魔力が回復する。
______________
また寵愛系きたし。
嫌な予感しかないんだけど……
………はあ。
「あのさ、習くん。勝手にボス倒しといたけど良かった?」
うん。もうそれでいいよ。
俺何もしたくないし。浮遊で浮いたまま外に行こう。
沙耶の言った通り、ボス部屋っぽい所には恐らくボスだろう巨体がボロボロになって横たわっていた。
そのまま俺たちは奥に進んだ。
「何この魔法陣。怪しすぎる。絶対に罠とかあるって。俺はもう信じれないからな」
「え~~? 絶対に帰還用の魔方陣だと思うよ?」
もしそうじゃなかったらどうするんだよ。
「うん! 大丈夫そう! ほらレッツゴー!」
全く話を聞けよ! このポンコツめ。
って正しかった?
あの沙耶が? え? 信じられない。
嘘だろ………
[ユニークシナリオ『
ああ、そういえばまだ終わってなかったんだった。
俺を殺す気か?
……ふざけんなよ。
__________________________
現在の主人公のステータス。
種族:人間
名前:鈴村 習 職業:なし
レベル:73
HP:44100/44100(3150×{2+5}×2)(+2017)
MP:10990/10990(785×{2+5}×2)(+622)
ST:45080/45080(3220×{2+5}×2)(+2880)
筋力:4522(323×{2+5}×2)(+288)
魔力:4494(321×{2+5}×2)(+288)
防御:3570(328×{2+5}×2)(+288)
魔防:4592(325×{2+5}×2)(+288)
俊敏:11084(326×{2+10+5}×2)(+288)
幸運:13678(977×{2+5}×2)(+863)
※右の()は基礎ステータスの上昇値
【スキル】
〔アクティブスキル〕
元素魔法Lv.MAX、精霊魔法Lv.MAX、召喚魔法Lv.1、契約魔法Lv.1、生活魔法Lv.MAX、回復魔法Lv.MAX、蘇生魔法Lv.1、聖魔法Lv.MAX、闇魔法Lv.MAX、雷魔法Lv.MAX、爆発魔法Lv.MAX、創造魔法Lv.1(一部ロック中)、死霊魔法Lv.1、自然魔法Lv.MAX、毒魔法Lv.MAX、幻影魔法Lv.MAX、支援魔法Lv.MAX、空間魔法Lv.1(一部ロック中)時間魔法Lv.1(一部ロック中)、属性剣Lv.MAX、属性槍Lv.MAX、属性弓Lv.MAX、属性盾Lv.MAX、属性拳Lv.MAX、属性弾Lv.MAX、魔法剣Lv.MAX、魔法槍Lv.MAX、魔法弓Lv.MAX、魔法盾Lv.MAX、魔法拳Lv.MAX、魔法銃Lv.MAX、通知Lv.MAX、呼吸Lv.MAX、回復Lv.MAX、精神再生Lv.1、事前蘇生、緊急蘇生Lv.1、睡眠Lv.MAX、寝返りLv.MAX、起床Lv.2、着席Lv.MAX、起立Lv.MAX、飲水Lv.3、咀嚼Lv.MAX、嚥下Lv.MAX、整髪Lv.MAX、身体洗浄Lv.MAX、着衣Lv.MAX、脱衣Lv.MAX、徒歩Lv.MAX、偽装Lv.2、ツッコミLv.MAX、腹巻Lv.1、同情Lv.MAX、スルーLv.2、放心Lv.1、妥協Lv.2、鑑定Lv.2、安堵Lv.1、発声Lv.MAX、読書Lv.MAX、傾聴Lv.MAX、静聴Lv.MAX、鑑賞Lv.MAX、検証Lv.1、実験Lv.2、柔軟運動Lv.MAX、反復運動Lv.MAX、跳躍Lv.7、祈祷Lv.2、連鎖Lv.1、尊敬Lv.1、探索Lv.2、冒険Lv.1、回避Lv.1、準備姿勢Lv.2、交代Lv.1、急行Lv.1、助走Lv.2、投擲Lv.2、狩猟Lv.MAX、横移動Lv.MAX、高速移動Lv.MAX、収納Lv.MAX、待機Lv.1、魔力障壁Lv.1、自衛Lv.1、同時展開Lv.MAX、情報共有Lv.1、浮遊Lv.MAX、継続Lv.MAX、
〔パッシブスキル〕
剣術Lv.MAX、槍術Lv.MAX、弓術Lv.MAX、 短剣術Lv.MAX、盾術Lv.MAX、格闘術Lv.MAX、銃術Lv.MAX、細剣術Lv.MAX、剣聖術、槍聖術、弓聖術、盾聖術、拳聖術、銃聖術、騎聖術、成長速度上昇Lv.1、回復速度上昇Lv.MAX、再生Lv.MAX、体力再生Lv.MAX、即時再生Lv.MAX、疲労回復Lv.MAX、生命維持Lv.1、魔力制御Lv.1、魔力感知Lv.1、魔力隠蔽Lv.1、危険察知Lv.1、生命探査Lv.1、思考LV.MAX、水中呼吸、魔法強耐性Lv.1、全属性強耐性Lv.MAX、
〔ユニークスキル〕
噛砕、通知受取MAX、通知簡略化Ⅲ、思考加速Ⅱ、超記憶Ⅲ、叡智Ⅱ(スリープ中)、忍耐、卓越言語力(制限中)、限界突破、炎熱操作Ⅴ、水操作MAX、爆発操作Ⅲ、卓越基礎能力、完璧調理、異空間収納、完全清掃、憤怒、起死回生、混合魔法
〔???〕
?????Ⅱ
【称号】
・ツッコミの神に至る者
・称号獲得先駆者
・諦めの境地
・嘆きの境地
・究極の自重
・魔法の持ち腐れ
・溜息射出装置
・
・
・
・無差別魔法機関車
・ギリギリ
・
・放置ゲーマー
・苦難の象徴
・
・殴りマジ
・殺戮マシーン
・奇跡の生還者
・亜竜殺し
・
・
※卓越基礎能力の強化値は強化能力値×(レベル+1)です。
もしスキルの効果でわからないものがあれば遠慮なく聞いてください。
______________
作者です。
分かりやすいフラグを一つ置いときました。
それと質問なのですが、沙耶のステータスを追加した方がいいでしょうか?
もししてほしい方がいらっしゃれば何らかの方法で作者に伝えてください。
ただそれだけです。
悪しからず。
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