第20話 学校で気づかれないようにスキルを使おうとする幼馴染は、やっぱりちょっとおかしい。
無理矢理幼馴染に引っ張られて学校に連れてこられた。
しかも無言。
無言ってマジで気まずいからやめてほしい。
そして学校についた今でも無言を貫いている。
どこか無言の圧力を感じるのは気のせいだろうか。
……気のせいだ。気のせいに違いない。
そうだ。体調が優れないのは精神面では事実だしこれを理由に休んでも……
「……習くん、帰っちゃ駄目だよ?」
「……はい」
おっと。つい頷いてしまった。
なんでこの幼馴染はこう変な時ばっかり察しがいいんだ……
本当にタイミングが最悪だ。
[進言……]
どうせ昨日と同じ内容だろ?
聞かないからな。
[……進言を中断します]
心なしか叡智がしゅんとしていた気がする。
やっぱりこのスキル絶対に感情持ってるだろ!
なんでこんなに人間っぽいんだよ。……はあ。
すると沙耶が急に機嫌が直った様子で俺のほうに近づいてきた。
「習くん!私魔法使っ……」
[スキル『防音結界レベル1』を獲得しました。]
[スキル『防音結界』を発動しました。]
通知ナイス!今回ばかりはよくやった。
いつもこうなら嬉しいんだけどな……
「ちょっ、お前馬鹿。……この場で言うなよ?その発言がどれだけ頭おかしくて爆弾発言なのか分かって言ってる?」
[スキル『爆弾作成レベル1』を獲得しました。]
……お願いだからそういうのはやめてくれよ………
話が途切れるし、うるさいじゃんか。
「……ごめん。でもそこまで言わなくていいじゃん!」
事の重大さを理解していないようだ。
全く騒音疲れで大分おかしくなってる俺に説教させるなんてどういうつもりなんだよ……
[報告します。マスターはそれより以前から頭がおかしいと推察されます。]
は?おい。それ煽りですらないだろ。
煽り通り越して、もはや単純な悪口だぞ?分かってんの?
まあいいや。いやよくはないけど。
とりあえず今は幼馴染を説得しないと。
「………いやいや、ただの中二病に思われるって。それで中二病とか言われたらお前は絶対にみんなの前で魔法使うだろ? そんなことしたらお前は化け物扱いされるし、高確率で実験対象になるぞ。」
「……じゃあ気づかれないように使うよ」
「いやお前話聞いてたか?……もう俺は知らないぞ」
「大丈夫! 私に任せて!」
任せるも何も沙耶が勝手にやろうとしたことだろ?
任せる要素一つもないんだけど。
……心配になってきた。
叡智、頼む。あいつが変なことしそうになったら止めてくれ。
[スキル『叡智』の管轄範囲外です。]
ってことは俺が監視するしかないのか……
本当に先が思いやられる。
——とある授業中—
ふと幼馴染の方を見るとつまらなさそうにしている。
その瞬間、外にメラメラ燃える炎の蝶を出した。
おいっ。本当に出すなよ!
全く……でもどうやって沙耶の魔法を止めれば……
[スキル『魔法妨害結界レベル1』を獲得しました。]
[スキル『魔法妨害結界』を発動します。]
さっきまで外を優雅に飛んでいた炎の蝶は少しずつ薄くなっていき、最終的には消えていった。幸い消えるまでにほかのクラスメイトには見られなかったみたいだ。
本当によかった。
今日は叡智がやけに有能だな。
全くどうしたんだ?
[訂正します。現在の効果はスキル『叡智』による効果ではなく、スキル『ん@okg^/Ⅱ』の効果によるものです。]
………訂正。やっぱり叡智はポンコツだったわ。
ポンコツな叡智って何なの?
さっぱり分からない。矛盾してて混乱しそうになる。
もう絶対に混乱することはないだろうけど。
あ、沙耶が睨んできた。
俺が妨害したことに気づいたみたいだ。
ムスッとしてこっちを見てくる。
でも仕方ないじゃないか。諦めてくれ。
—―昼休み―
「習くんちょっと話あるんだけどいい?」
「あ……はい……」
「どうして邪魔したの?私今怒ってるよ!」
「そりゃあな。バレたら大変なことになるだろ。少しは考えればわかるだろ。」
「私正論なんて大嫌い!」
これはキツいことでも言わないと聞かないだろうな……
心は痛むが仕方ない。ちょっとくらいは強く言ってやろう。
[スキル『心臓損傷耐性レベル1』を獲得しました。]
頼むから通知は黙っていてくれ……
[スキル『沈黙レベル1』、『消音結界レベル1』を獲得しました。]
だから、黙れ!
[スキル『沈黙レベル1』、『消音結界レベル1』を獲得しました。]
[スキル『沈黙レベル2』、『消音結界レベル2』に統合しました。]
……えっとふざけんな?
あ~~もう、話がズレたじゃないか。
……とりあえず沙耶には悪いが通知に対する怒りも全て込めさせてもらう。
恨むなら俺じゃなくて通知を恨んでくれ。
「もうそんなこと言うならお前とは関わってやれないな。俺の生活が危うくなる。」
「えっ……そこまで言わなくてもいいじゃん」
「いや言うだろ。お生憎様俺は実験体にはなりたくないんでな」
「……分かったよ……この卑怯者」
[スキル『卑怯者レベル1』を獲得しました。]
……黙れ。
[スキル『沈黙レベル1』『消音結界レベル1』を獲得しました。]
はあ。本当につかれる。
「ほら、教室戻るぞ」
「あ。待ってよお~~」
この後、無事に放課後を迎えた俺は安堵した。
だって幼馴染がいつ魔法を使ってくるか分からなかったんだ。
気が立っても仕方ないだろ?
明日の訓練もやりたくないし、本当に沙耶は仕方がない奴だな。
[進言します。今の考え方には根拠が含まれていません。根拠を含んだ考え方を……]
うっせえよ!
[スキル『沈黙レベル1』、『消音結界レベル1』を獲得しました。]
もう叡智も通知も頭おかしいんじゃないのか?
お願いだから本当にやめてくれよ……
[スキル『祈祷レベル1』を獲得しました。]
……はあ~~。
__________________________
現在の主人公のステータス。
種族:人間
名前:鈴村 習 職業:なし
レベル:12
HP:532/532(133×{2}×2)(+98)
MP:164/164(41×{2}×2)(+28)
ST:1700/1700(340×{2+0.5}×2)(+140)
筋力:175(35×{2+0.5}×2)(+14)
魔力:132(33×{2}×2)(+14)
防御:160(40×{2}×2)(+14)
魔防:148(37×{2}×2)(+14)
俊敏:171(38×{2+0.25}×2)(+14)
幸運:452(113×{2}×2)(+52)
※右の()は基礎ステータスの上昇値
【スキル】
〔アクティブスキル〕
元素魔法Lv.1、精霊魔法Lv.1、召喚魔法Lv.1、契約魔法Lv.1、生活魔法Lv.1、回復魔法Lv.1、聖魔法Lv.1、闇魔法Lv.1、雷魔法Lv.1、爆発魔法Lv.1、創造魔法Lv.1(一部ロック中)、死霊魔法Lv.1、自然魔法Lv.1、支援魔法Lv.1、空間魔法Lv.1(一部ロック中)時間魔法Lv.1(一部ロック中)、通知Lv.MAX、呼吸Lv.MAX、睡眠Lv.MAX、寝返りLv.MAX、起床Lv.2、着席Lv.MAX、起立Lv.MAX、飲水Lv.3、咀嚼Lv.MAX、嚥下Lv.MAX、整髪Lv.MAX、身体洗浄Lv.MAX、着衣Lv.MAX、脱衣Lv.MAX、徒歩Lv.MAX、偽装Lv.2、ツッコミLv.MAX、同情Lv.MAX、スルーLv.1、妥協Lv.1、鑑定Lv.1、安堵Lv.1、発声Lv.MAX、読書Lv.MAX、傾聴Lv.MAX、静聴Lv.MAX、鑑賞Lv.MAX、検証Lv.1、実験Lv.2、柔軟運動Lv.MAX、反復運動Lv.MAX、跳躍Lv.7、祈祷Lv.2、連鎖Lv.1、尊敬Lv.1、探索Lv.2、回避Lv.1、準備姿勢Lv.2、交代Lv.1、急行Lv.1、助走Lv.2、投擲Lv.2、横移動Lv.MAX、高速移動Lv.MAX、収納Lv.MAX、待機Lv.1、魔力障壁Lv.1、同時展開Lv.1、情報共有Lv.1、浮遊Lv.MAX、継続Lv.MAX、方向転換Lv.MAX、適応Lv.MAX、料理Lv.MAX、全体加熱Lv.MAX、火力調整Lv.MAX、事前準備Lv.MAX、温度調節Lv.MAX、浄化Lv.MAX、特殊加工Lv.MAX、単純作業Lv.MAX、刻印付与Lv.1、通話Lv.1、伝達Lv.1、遠隔操作Lv.1、消臭Lv.MAX、、殺菌Lv.MAX、、抗菌Lv.MAX、折畳Lv.MAX、作業網羅Lv.MAX、機械操作Lv.MAX、吸引Lv.MAX、乾燥Lv.1、、熱風Lv.1、切断Lv.MAX、乱斬りLv.MAX、分断Lv.MAX、断肉Lv.MAX、斬撃Lv.1、サイズ調整Lv.MAX、障害物突破Lv.1、危機回避Lv.1、防音結界Lv.1、消音結界Lv.1、魔法妨害結界Lv.1、沈黙Lv.1、爆弾作成Lv.1、疾走、諦観、楽観、悲観、達観、視覚共有、帰路、走馬灯
〔パッシブスキル〕
短剣術Lv.MAX、成長速度上昇Lv.1、回復速度上昇Lv.MAX、再生Lv.MAX、体力再生Lv.MAX、疲労回復Lv.MAX、生命維持Lv.1、魔力制御Lv.1、魔力感知Lv.1、危険察知Lv.1、生命探査Lv.1、思考LV.MAX、水中呼吸、火炎耐性Lv.1、水耐性Lv.MAX、精神攻撃耐性Lv.1、熱耐性Lv.MAX、高温耐性Lv.MAX、冷気耐性Lv.1、水圧耐性Lv.MAX、摩擦強耐性Lv.2、目眩耐性Lv.1、疲労耐性Lv.MAX、苦痛耐性Lv.MAX、恐怖耐性Lv.3、疾病耐性Lv.1、威圧耐性Lv.1、頭痛耐性Lv.4、吐気耐性Lv.3、ストレス強耐性Lv.4、混乱無効、悪臭耐性Lv.1、鼓膜破裂耐性Lv.1、頭部損傷耐性Lv.1、心臓破壊耐性Lv.1、耐久増強Lv.MAX、筋力増強Lv.MAX、負荷軽減Lv.MAX、柔軟Lv.MAX、抵抗軽減Lv.MAX、疲労軽減Lv.MAX、苦痛軽減Lv.MAX、重量軽減Lv.1、体温調節Lv.MAX、環境適応Lv.MAX、代謝向上Lv.MAX、血行向上Lv.MAX、免疫Lv.MAX、健康促進Lv.MAX、植物特攻Lv.MAX
〔ユニークスキル〕
噛砕、通知受取MAX、通知簡略化Ⅲ、思考加速Ⅱ、超記憶Ⅲ、叡智、卓越言語力(制限中)、限界突破、水操作Ⅱ、卓越基礎能力、完璧調理、亜空間収納、完全清掃、憤怒
〔???〕
?????Ⅱ
【称号】
・ツッコミの神に至る者
・称号獲得先駆者
・諦めの境地
・嘆きの境地
・究極の自重
・魔法の持ち腐れ
・溜息射出装置
・
・
※卓越基礎能力の強化値は強化能力値×(レベル+1)です。
もしスキルの効果でわからないものがあれば遠慮なく聞いてください。
______________
作者です。
次回からは特訓編PART2です。
また主人公の習くんには実践的な意味で苦しんでもらおうという魂胆です。
悪しからず。
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