第27話 思いがけないヅラ

「とゆう訳だったんです」

ミオは今迄の陽向汰の行動を振り返り話した

悪い所ばかりではなかったが思い出すのはあんまりいい事じゃない

女遍歴の酷いこととか金遣いの荒いとことか家政婦代わりにこき使われた事などなど


「つまり君は清掃業しながら陽向汰に尽くしつつプレゼントを買う金を工面していたわけかい」


「はい、まあ、でも悪い事ばかりじゃなくて、おかげで掃除の裏技も勉強できたし色々学びもありましたよ。」



「陽向汰とはどこまでの仲なんだ」


「え?それは・・・」


「つまり大人同士の仲ってことかい?」


「強いて言えば」



「ん?強いて言えば?」

松前と大吉は片耳を伸ばすように聞いてきた



「ケツの切れ痔に消毒液を噴射してあげた・・・仲ですかね、だけど盲滅法振り回して陽向汰のギャーとゆう悲鳴で命中したかなって、それ以上は無いです

痛がる陽向汰を見てちょっと大笑いしましたウフ」



「陽向汰は切れ痔なのか」


「痛い時は飛び跳ねるほど痛いらしいです」



「病院には行かんのか」


「はい切れ痔を切ったら本当の切れ痔と言って行きません

お酒を召し上がるので出痔にもなります見せるのが恥ずかしいんでしょう

あんまり勢いよく女とヤッた時は

激しく痛みがあり痛みがないフリしながら

軟膏を塗り塗りするそうです」


「ふう〜そうか」

お爺様はなんか疲れたご様子、長旅で80すぎの彼にはいっぺんに色んなことを消化するのはむつかしそう


「お爺様お顔が赤いですよ大丈夫ですか?」

ミオは心配になって声をかける

「顔が赤い?あ!!血圧の薬飲むのを忘れていた」

「エッ!!」

びっくりした松前さんはバタバタと血圧計をだしてお爺様の腕を取り血圧計をセットしてボタンを押した

ウ"イーイイインウ"イーイーン激しい音を立てて急上昇

∑(๑ºдº๑)!!「ヒ175の133」

ミオも血圧でぶっ倒れた経験持ちまあ、200行かないなら大丈夫か?でも80代と20代は体力が違う

「お爺様安静にしとかないと寝て寝て」

ミオは爺様をねかせると松前さんが薬を飲ませる


「血圧か!

塩辛いの好きなんだけど食べられんのか!

せっかく日本にいるのに?」


「は?食べれませんよ!」


大吉「しおからは?」

松前「無理」


大吉「え?塩鮭は」

松前「論外」


大吉「イクラの醤油漬は」

松前「ダメです」

「は?どうにかならんか?」


「顔と一緒でどうにもなりませんよ」


お爺様は陽向汰とは似ていない父親はお祖母さん似だオジジ様は

出川○郎に似ている出川をちょっと背を高くした感じ

思いやりがあって暖かい、お爺様は顔がイケメンじゃないからモテ無かったのかもしれない


モテないけど間違いなく好かれるタイプ お祖母様は見る目があるとミオは思った


しばらくすると陽向汰が葵とお爺様の部屋にやってきた


「オジジどうした?」

ソファにヨコになっているオジジを見て陽向汰も葵もビックリ

「お疲れが出た上に血圧の薬を飲み忘れていらしたみたいでご気分が悪くなられたようです私の責任です申し訳ありません」


「いやいや子供じゃないんだから松前の責任じゃないよ

薬くらい自分でのまないと」

しょんぼりしている松前に責任は無いと誰もが伝える


「いえ、下がらなかったらすぐ病院へ行きましょう」

しかし次計っても160-130だった


松前はすぐ車を手配してミオも同行した。


薬が効いてきたのか病院へ着くと血圧はおちついていた


「気をつけてくださいね水分をとって塩辛いものは食べないように!」

先生は勢い良く頭をカキカキ注意する

後ろでお婆さんが採血を終えて立ち上がろうとしたときアアーアーエ

と悲鳴をあげてコケそうになった全員振り返る、おばあさんは先生に体当たりパッとなにかを掴んだ

すると大吉の頭にスポンと何かが被さった

アレアレアレ大吉はばたぐらう

暗い暗い、な,なんなんじゃ〜


「せ、先生ヤバッ!」


それに気付いた看護婦さんは大吉の頭の物をすかさずパカッと外し先生の頭に投げた

クルクルスポッ

そうお婆さんはよろけながら先生に体当たりした拍子にムンズと先生の頭に手を置いた拍子に掴んだものはヅラ




「す、ストライク」

ヅラにミオは思わず叫ぶ何事も無かった様に先生のカツラは持ち主に帰ったが裏返し大吉は目の前が又明るくなったが反対に先生の目の前は暗くなった、持ち主にかえった事に安堵するヅラ

看護師さん

「どうやって飛ばした?」

スローで実況するとこんな感じ

そこにいた人たちのクビは・・ぴゅ〜♪んと大吉の方へ向き又ヒュ〜ウン♪と先生の見事な円盤ハゲへと向きを変える

と全員の首はNH〇のみんなの体操のようにクビはぐるりと1周先生がヅラを前と後ろをグルリと回して位置をかえたからだ

プハップププと大笑いをしたのは陽向汰だ

みんなせっかく見たのに見てないフリをして全員笑いを我慢して苦しんでいるのに

皆のほっぺがぴんぽんだまをくわえたようにプックラ、堪え情の無い奴の口の端の隙間からプププと息がこぼれ涙が飛び散りそうになるがみんな又我慢する

ウッウッ`ᾥ´ ꜆꜄꜆

どうやらおぱあさんはコケそうになり先生の頭を咄嗟に掴んだようだアーエと叫んだ拍子にカツラにびっくりして手触りの気持ち悪さに投げてしまった

年寄りの腕力だからあんまり飛ばずオジジ様の頭にスポンという訳だ



やっとの事であわただしく病院をでる、治療と言う治療は無かった薬が効いて来たし

血圧も正常になってしまったから

車の中で会長は

「さっきの飛んできたヅラには、びっくりしたなぁハハハ」

と大吉はバックミラーを見ながら髪を撫でた車の中で誰も話さなかったが、ピューンと飛んでパカンと着地したカツラを思い出して頬がゆるむ

オジジは避けたい話題を振ってくる。

皆クックッと腹筋をゆらした

4人が帰ったあと病院のスタッフは


陽向汰と葵と松前とミオ、1人の患者に四人の付き添いは必要?

と病院の医療スタッフは1人で来院した小学生を見ながら思った。


ミオの携帯には冬華から着信がたくさん来ていた

LIN〇にも沢山メッセージ✉ ͗ ͗が並ぶ


「フゥー面倒クサ」

ミオは着信拒否とブロックを設定した。

「コレで静かになるワ」とバックに携帯をポイッといれた。

冬華の幸せの為にももう会ってはいけないと強く思うミオだった。

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