第26話 ミオにエディのススメ



それを見た陽向汰は

「クククあれはヤッた間がらな!」

その言葉にミオもギョッとする

「なんでわかるの?」

葵も「あの近さだよヤッた後じゃないとなー」

と呟いた

冬華も大吉と珠江に近寄り挨拶をしていた

大吉が陽向汰を呼んだ必然的にミオも足を踏み出す


 「初めまして、

倉科ですニャリ」

陽向汰は平然とした様子で右手を出した。

冬華は平然と顔を上げたがハッとした、途端に焦り出す。

「は、は、初めましてに西尾冬華です՞ ՞( ;꒪⌓꒪;)何で君達が・・・」

冬華は陽向汰を見た途端顔が青くなり冷や汗がタラタラ

「こんにちはご結婚おめでとうございます」


『やばっ😱‼ミオじゃん』




ミオも陽向汰の後ろから顔をだして

わざとらしく陽向汰の隣で挨拶をする


「お二人お似合い☝ですね

ねえ陽向汰」

「そうだな、末長ーくお幸せに」

呆然とする冬華をものともせずミオは暖かい微笑みをムケル( ー̀дー́ )チッ💢


冷や汗タラタラ吹き出す冬華に変わり口を開いたのは友里恵だった

「ありがとうございます」

となりで珠江も万遍な笑顔をみせる


「幸せになるんじゃぞ」大吉も嬉しそうな顔をする


「いゃあ珠江ちゃんに先越された気分じゃ」


チラリと陽向汰を見た

「ア、ハハハハ՞ ՞」

陽向汰は乾いた笑いで誤魔化すしかない。


「お爺様ありがとうございます。」

友里恵がニコニコしながら返事をするが冬華は相変わらず

顔色が悪そうだ


「じゃあ行こうミオ」

陽向汰はミオの肩に手を回し踵を返す

ミオも陽向汰に寄りかかり

「じゃ失礼しますぅ」

それを見た冬華はワナワナと震える拳をงググッと握った


驚いたのは冬華だけじゃない大吉も葵も松前すらビックリ


「おい陽向汰どういうことサ」

陽向汰に葵が声をかける、大吉も松前も後を追って聞いてくる


ミオは慌てて

「違いますから

陽向汰は私を•••かばって」


「私をって?」

全員が顔をナナメにして見つめてくる


「いえ違いますンですホントのホントに!!」

何と説明したらいいか、ややこしくなるのは見え見え



「まあ、ミオは俺を好きってこと、だからオジジ様見合いは葵だけでいいんですよ」

ミオの避けたややこしい話しを陽向汰がぶり返す

『やめてくれ』

ミオは陽向汰に目配せする

『陽向汰はあそびたいんじゃないの?何故誤解されそうなありもしない話でオジジ様を納得させるん?』

目は口ほどに物を言うの例え通り陽向汰にはミオの言いたいことが伝わった。



「おお(*≧∀≦*)そうだったか、何時式を挙げるか?」


『ほら、来たどうすんのよ』


ミオの目を見て陽向汰はうろたえる冬華に見せつけるだけの話じゃ終わらない

今更ながらアタフタアタフタ


「まだそこまでの꜆꜄꜆つ、付き合いじゃあありませんから꜆꜄꜆」

ミオは汗をフキフキ答える然し陽向汰は涼しい顔をしている。


「お前達が好きあっているんなら勢いが大事じゃぞ

ワシに任せろ」

『オイオイ陽向汰何とかして』

年寄りの暴走は中々止まらなそうだ先行き不安なミオはキッと陽向汰を睨む


葵は何かを察したのかニヤニヤ

陽向汰は何も言えず苦笑い



「まぁ、流れに任せるしかないっしょ」

他人事なので葵はどうでもええな感じで二人に聞こえるように呟く


「どうするのよ陽向汰💢 」


ギロと睨むミオに

「ミオは昔から俺の事大好きだったし、さっきミオだってノリノリだったじゃん

俺だけのせいにスルナ」

そう言われたら確かに悪ノリしたかもしれない

告白したくせにスグオンナとイチャつく冬華にムカついたからあんな態度を取ってしまったミオにも反省する事も充分ある

しかし彼女の祖母があんなに嬉しそうなのを見て冬華への気持ちはなくなった

あのお祖母様をガッカリさせたくない。


何故か分からないが冬華は彼女と幸せになるべきだと思った、彼女の様子を見る限り本気に冬華を好きなようだ


対してミオは冬華に対してなんか家族と同じ愛情しかない気がする大事な弟のようなそんな気持ち、弟をとられた小姑じゃなかろうか?

「もう冬華とは繋がりを持たないようにしよう」

ミオはハッキリと気持ちを固めた



そんな中、陽向汰を見つめる。背は高いしイケメンだし

『きっと陽向汰にも私は不釣り合い、上手くいっても一途な愛情を求める私は多分ぶつかり別れるだろう。今でさえ彼がどんな気持ちか分からない』

掴みようがないそんな不安を抱えながら結婚すると約束してくれても陽向汰の言流れは永遠に来ないかもしれない

後5年は独身希望な陽向汰






「お爺様、私は陽向汰とは結婚出来ません」

突然のミオの発言に一同はギョッとする

「な、なんでじゃ分かるように説明してくれ」


お爺様を騙すのは良くない

真っ直ぐに気持ちを伝えよう

ミオは決心して口を開く

ホテルの入口にドンと

生けられた大量の

チューリップの花は華やかさを演出し一緒に生けられたフリージアの花は甘い香りを流して来るそんな花々を眺めみながらミオは重い口を開いた。


「確かに陽向汰の事はずっと好きでした大学の校門で見かけた頃から多分忘れた事はありません」

オジジ様はミオの声に食いつくように聞いていた


「でも私はもう30です

陽向汰はまだ遊びたいらしくて、でも私も早く子供を産んで家庭をもちたいんです

友達も同僚も結婚して子供もいます、子供を産む年齢に来ているんですでも

陽向汰は私の他にも嫁が必要らしく•••其れが許せないし

従えません。」


オジジ様は首を縦に振って

納得したような諦めの表情を見せた

陽向汰は何も言わずミオの話をきいていた

『ミオが何と言おうとミオは俺から離れ切れるはずが無い』

そんな甘い考えの

それは陽向汰にとっては確信だった。



「そうでしたか

坊ちゃんはお父様似ですからどうにもなりませんね

ミオさんのお心もお察し致します」

松前さんも納得したように肩をおとした。


「陽向汰考え直されないか

嫁は1人でいいんじゃ

婆さんとワシは何時もいっしょでなぁワシは婆さんだけで良かったぞ」

愛情の振り分け方は人次第とでも言いたそうな顔をして陽向汰が口を開く


「父親だって幸せだとおもうよ、平等な妻たちがいて

どうせ1度きりの人生なのだから欲望のまま生きてもいいでしょう」

陽向汰がさも楽しく生きる人生を語り出すと松前が口を開く


「旦那様はその生活に満足だったのでしょう。しかし奥様はどうでしょう

か」


「親父が元気に働けるのは彼女らが面倒見てくれてるからだし

母親も日本を離れなくていいし好きな事出来るしWin-Winじゃ」


ミオも松前も大吉も

ハァ?というハテナマークを頭に付けてる陽向汰を諦めるように見た、葵だけは納得するような顔をしている


松前は、

「いえ、会長が日本に急に帰国された本当の理由はですね旦那様と奥様の離婚話の整理のためでございますよ陽向汰様が高校を出るまで我慢、我慢、陽向汰様が大学でるまで我慢、そして結婚するまで我慢、と伸ばされてきたのです、しかし気がつけば還暦近くなってこられて最近は脳梗塞をわずらわれて、軽く済んで麻痺などはなかったものの

自分の人生をふりかえって

旦那様と一緒に生きる意味はないと

判断されたようでした。」



( ; 0ᾥ0 )「嘘っ」

陽向汰は信じられないくらいビックリしていた母親の病気さえしらされていなかった。

おそらく父親にもしらされてなかったのだろう

母親にとって俺らは頼る存在では無かったのだろうか?

それにオジジの帰省は

「俺らのお見合いじゃ無かったのか?」

葵もびっくりしてポッンと言った


「葵様もご一緒に連れてこられた理由はですね葵様にも奥様となられる方を大事にして頂きたいとの会長の思いからです、葵様のお父上も多少遊ばれていらして会長も頭を悩まされておいでですから」

大吉はしょぼしょぼした口を開いて申し訳なさそうに陽向汰と葵を見る


「多少の財産がある事で家族がバラバラなのは金や資産のせいかもしれん

葵の母親は日本から着いてきてくれて息子を支えてくれたにも関わらず女がおる

陽向汰の父親も同じじゃ、いやいやそれ以上じゃあ

陽向汰の母親もついて行くと聞いていたがストップをかけたのは息子じゃ

ワシも死ぬに死ねん2人の息子の家庭をワシの資産のせいで・・・

バラバラにしたのは私だ

嫁達にも申し訳ない」


グスングスンとオジジは涙をながした

神妙になったロビーはココだけ どんよりとした空気が流れていた。

「お爺様」

80過ぎた年寄りを泣かすなんて陽向汰は平気なのか?ミオは大吉の腕を取り

「お爺様お部屋へ行きますか?」


と尋ねると"うん"と頷いた

松前さんも後ろにつづく

「葵様おへやでお茶にしましょう陽向汰様もどうぞ」

と誘ってくれたが陽向汰も葵もロビーに残った。


葵の差し出すコーヒーにはほろ苦い香りが漂う

「コーヒーだって色々あるカプチーノが1番好きだがカフェオレやカフェラテも飲みたくなるそれじゃダメなのか?一番好きなカプチーノ☕*°ばかりを飲まないとダメなのか?これから一生」


「そうだ、俺達はカップにならないとダメなんだろ

カップならなんでも受け入れられるからな、しかしカプチーノを飲む事は許されないんだよ」


「俺とお前は同じ人種なんだ

カプチーノが誰に飲まれても

見てなきゃいけないその代わりカフェラテやオレ、は飲み放題ってワケだ」

一番好きなカプチーノは二度と飲めないのか葵と陽向汰は

顎に手を置きながら悩む

するといつから来ていたのか松前が

「誰かに先に飲まれてしまうのを見てなきゃ行けなくなりますよ、それを耐えられますかお見合い話はミオさんにも会長がお世話するらしいですよ会社の会長のお眼鏡にかなった賢くて思いやりのある人物を探すとお約束されていましたよいのですか?」


(꒪⌓꒪ ).......エッ??

「私が察するに同じクリスチャンのエディじゃないかと思います彼は日系で中々真面目で会長のお気に入りです

見かけも中々のイケメンで背も高い社内でモテモテですが良い噂しか聞いたことがありません」


「ああ、確かに彼ならオススメかもな!!」

葵も面識があるのだろうなるほどと頷いた

∑(゚д゚;)「はああーあ」

陽向汰は窮地に追い込まれたネズミのように項垂れた身体をぴょんと跳ねる

松前も葵も納得する彼ならミオも落ちるかもしれない、しかもイケメン・・・

ミオはイケメンに弱い陽向汰は身をもってわかる


「しかもミオさんは子供を欲しておられます30になる前に欲しいらしいですしエディもそんな事言ってましたね」



「い、いくっ?何歳?

エディは何歳なんだ?」


陽向汰は慌てふためいて松前に尋ねた


「確か29になったばかりでしたかねーミオさんはコトシ30でしたよね、それに

彼は30迄には家庭が欲しいらしいですよ

1歳年上の女房は金のわらじを履いてでも探せと言う言葉もありますからね」



「いやいやイ꜆꜄꜆イギリス人はやはりイギリス人がいいんじゃないか?

育ちも違うし꜆꜄꜆食生活も違う・・・な、な!葵」


「ですから日系です納豆や

米も良く食べますし日本食で育ってますし問題ありませんよ!母親は京都出身ですし」

と呆れた様に松前は呟いた。


「う"グググ

俺は反対エディはゼーッタイダメ」


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