転校先では陰キャぼっちとして静かに過ごしたいのに、なぜか次々と美少女たちの好感度が上がって行ってしまう件。
参戸芽 ショウジ
プロローグ
クラスではよく中心にいた。しかしそれゆえに同性からは嫉妬を受け、彼を無能だと罵って嫌がらせをする風潮ができ始めてしまう。
ちょうど秋人がそんな日々に嫌気が差していた頃のことだ。母親が再婚して引っ越すことになったので、彼は同時に転校をすることにした。
「こんなものか……
秋人は前の高校で人間関係に疲れ切ってしまい、転校先の高校ではわざと陰キャぼっちとして目立たず過ごすことを決めていた。
まずは見た目からだ。秋人は前髪で目を隠し、コンタクトを眼鏡にして転校初日の朝、新しくできた
「バッチリですお
なんて言いながらも、凛香は内心で安堵していた。
(お義兄様が普通の格好で学校に行ったらすぐに女子たちを虜にしてしまうに決まってる……お兄様がカッコいいことは凛香だけが知っていればいいんです!)
凛香は父親の再婚で秋人に会った瞬間から、彼に一目惚れしてしまっていた。
「そうか、ありがとう」
「ふにゃっ」
秋人が微笑んで凛香の頭をなでると、彼女は猫のような声を上げて取り乱す。
「おっ、おおお義兄様っ! そっ、そんなに撫でたら髪が潰れちゃいますぅ……! でもでもっ! お義兄様になでてもらえるならヘアスタイルとかどうでもいいかも……えへへ」
凛香は高校一年生で、校内でも男子から非常に人気の高い美少女だ。
リボンでまとめたツインテールにややつり上がり気味の美人顔。そしてスカートは校則ギリギリの短さで黒のニーハイソックスをはいており、その間に見える豊満な太ももは色白だ。
学校で凛香のことを狙っている欲望丸出しの男子たちは知らないことだろう、彼女が新しくできた義兄にこんなデレデレな姿を見せており、しかもその義兄が今日から同じ高校に転校してくることなど。
しかも陰キャぼっちな風貌の彼が、なぜか次々と校内の美少女たちの好感度を上げて人気者になってしまうことなど――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。