神鎮め【裏（番外編）～さいど💠すとーりぃ～】

第4話 🔔 捨てる神あれば 拾う神あり ～《隠形》…それを成すのは、魔法の粉（数種類の沙）と銅色のコイン～

　闇→こちら＝直接〝その闇〟から召喚された存在の基本仕様は〝身ひとつ（すっ裸）〟です。

　ただし——稀（まれ）に装飾物、物や品、ペットのようなもの（同伴したものに従順とは限らない）を伴（ともな）う例はございます。

　ここで、微妙にはみ出してしまった気がするので、以降、本編のぞかなければ 〝？〟 かも知れないところにはタイトルに〝🔔〟マークをつけてゆきます ＼(ﾟｰﾟ＼)

　やっちゃいましたです (￣▽￣)"💦　ごめんなさい💦

　今回は【神鎮め１】にて——本編の主人公、当時十三歳未満のセレグレーシュがその組織に身をよせてから、四日目の朝まだ来（き）（三泊四日目）……未明のエピソードになります。

　そんな状態（すっぱで右も左もわからない）の彼女らを捨（す）てたのは誰なのか……

　悪夢を見た直後。寝起きで精神状態が不安定。くわえて機嫌が悪く、うっかりしていたとはいえ、それだけにとどまらず、夢にかこつけて忘却までしている——ひどいやつです。

　興味を持たれた方、お知りになりたい方は、本編をご笑覧（しょうらん）くださいませ🍀

　今回のこちらはそんなに劇的でも、極端なものでもないと思っております。

　上記初文で、状況はだいたい予測つけられる……と思いますが、さほど過激ではありません。

　▽▽ では、本文まいります ▽▽

〔……なにか、まとうものを探さなくちゃ……〕

〔まとうもの？〕

〔ここは、男ばかりね（――対（むこう）の建物は女子ばかりみたいだけど、こっちもむこうも、みんな眠ってる……）〕

〔（……おとこ？　呼んでくれた子のことかな？　えぇと）……自分（わたし）、は……〕

〔あなたは、わたしの姉さまよ〕

〔ねえさま？〕

〔十七番目の娘だから〝セプテンデキム〟。でも、あの人の娘だから、あの（母さまの好きな）男の〝一番目（ウーヌス）〟になるのかもしれない……。いいえ！　でも、わたしの姉さまなのだから、たぶん、わたしが（十八番目の娘）〝ドゥオデーウィーギンティー〟で、姉さまが父さまの〝セプテンデキム〟になるはずなの（なの！）！〕

〔んん……（なにを言っているの、この人）？？？　…――わたし、メルレインだよ？　（セプテ……とかって、知らない。わたしのことではない（じゃない）よ……）〕

〔わたしは、プルーデンス！

　とにかく、このままじゃ危険。この建物（ここ）、知らない男ばかりで、起きてる人のほうが少ない。（だから、）むこうへ行きましょう！　お店みたいなものがある！　（近くの（そのへんの）は閉まっているけれど……少し先に開いてる大きなお店があるのが見えるもの…）――資金（お金）も交換できるものも（なにも手もとには）ないけれど、必要なものが家になければ…——（住む家もなければ）――お店とか職人さんのところで手に入れるものなの！〕

　——いまの自分たちに必要なもの。

　それは、肌をかばい隠してくれる衣類。

　服や装飾品は、寒さや暑さ。衝撃や視線から。デリケートで無防備な人の身を保護するものだ。

　その本質をおおい隠し、不足や過剰をくらまし、飾り、とりつくろうものでもある。

　プルーデンスは、自分たちにいま必要なのはそれだと。衣料品だと。そう判断した。

　彼女をとりまいていた世界が闇におおわれるより前。

　発生後のまどろみのなかに、彼女は。

　羊膜と液体（羊水）に保護されながら……人間（女性）の臓腑の外側で展開する光景を眺望していた。

　いま自身をとりまいている光景は、かつて見たその外部のようすとイメージが重なる。

　まったく同じでは（見ていた街では）なかったけれども、人の種が手を加え、造り整えた物体が散らばる人によるなわばり。

　テリトリーであることに違いはない。

　自分自身の容態（ようだい）は、人間で……女子で。

　自覚もないまま（いつかしら）ここまでの成長をとげ——自分の足で立って歩ける大人になっていた。

　そうと（——と、）なれば。まわりに倣（なら）い、外装をとり繕（つくろ）うのが無難。安全であるのに違いない。

　人というものは、自分と違う傾向を見せるもの・おかしな行動するものを奇妙な目で観察（み）て、ときには警戒するものだ。

　人間の胎内にあったとき、外部を観察するなかに彼女は、そう直感して（感じとって）いた。

　未熟ななかに。さほど永い期間でもなかったけれども、それでも。

　深く考えることも動くこともなく眺めること。見つめ続けることで、自身をとりまく世界のありかたを学んでいたのだ。

　🔰🐣🐣🐣🔰

　これ見よがしに開（あ）けはなたれている出入口。

　それが通り抜けられなかったので、向きあい続けるなかに、なんとなく——

　そう。なんとなくだ。

　そのへんの空間になんらかの影響をおよぼせそうな気がした。

　そこで彼女は、抜けられないその開口部の表面を感覚的に刺激してみた。

　すると、ぶわっと。

　そのあたりに青白い炎が出現し、高密度にも薄っぺらにも思える広がりを見せてゆらめいた。

　半（なか）ば透けて見えるその熱い炎も、入口の向こうには到（いた）れない。

　目にはうつらないなにかに遮（さえぎ）られてしまうので、その先へ進出できないのだ。

　めぼしい成果もなかったので、さほどもなく炎をおさめると、いっしょにいた彼女の姉が、いささか神妙そうな面（おも）もちで、ぽつりとこぼした。

〔その行為（それ）、あまり良くないことのような気がする……〕

　思ったことを口にしただけ、といった様子（ふう）。

　責める意思など微塵もなさそうだったが……。

　指摘された彼女。プルーデンスは、とりあえず自分なりの言い分を〝つぶやき〟にした。

〔（火が出るとは思わなかったけど…）べつに……。試してみただけ〕

　なにかできそうな気がしたから、そのあたりを刺激してみただけなのだ。

〔でも（効果がなかった）……入（はい）れないね。開（ひら）いてるのに、踏みこめない（行けない）のは、どうしてなの？

　このお店。どうやったら、入（はい）れるの？　（声も中に届かないみたいだし……。入（はい）れないんじゃ、お店の意味がないじゃない。……もしかして、開（あ）いているように見えるのは見せかけだけで、このお店、閉まっているの？）〕

　🔰🐣🐣🐣🔰

「……南西の入り口（～口～）。なにか干渉したね」

「誰だ、こんな時間に——…。安眠妨害だろう」

「寝ていていいですよ。必要になったら応援要請するので」

「おぅ、行くのか、ごくろうだ。お子サマは元気だな……（侵入されてないなら、ほうっといてもいいんだがな）」

「お子さまじゃなく、若人（わこうど）です（自分だって、まだ、さほどでもないくせに。十六歳をそこまで貶（おとし）めないでほしいな）」

　近々三十路にさしかかる商売人をその場に残して。少年は、目下（もっか）、異変が起きた現場を目指す。

　そうして見えてきたのは、南西の正面入口（へのアプローチ）。

　開放されている扉のその先に。

　外へもれだす店舗の照明にさらされた白っぽいシルエットが、ふた通り。

　自前の髪の流れに輪郭をかばわれながら立ちつくしている黒髪の子と、白っぽく浮かび上がる金色の流れをそなえた者がいて、そのへんに繊細そうな肩から腕。腰が覗（のぞ）いていた。

（……は……。なんだって、あんな恰好（かっこう）で……）

　さらりとおりた直（す）ぐな頭髪は長く、それぞれウエストのあたりまであり、不充分ななかにも微妙に隠されかばわれている部分もあったが……。

　女性がふたり。

　羞恥に……というよりは、夜半の冷気にさらされてわずかに身を縮（すく）めているような姿勢でプライベートな部位を隠すでもなく、ひっそりと。

　その通用口からさほどもない野外に立ちつくしていたのだ。

　見目好（みめよ）くふくらんだ胸元の双丘も暴露されていて、下着のひとつも身につけてはいない。

（……。露出狂か。……いや、役得といえば、役得だけどさ……）

　彼も健康な男子である。

　相手が若い異性（しかも、それぞれの容姿が秀逸（美女と美少女））となれば見たくない光景でもなく、それとなくしっかり目に焼きつけ（ガン見し）てしまっているが、仕事（おしかけバイト）中の常識人としての理性は残していた。

　不道徳（インモラル）にも、いい歳した娘——成人するかしないか見定めがつかない年頃の女子と十四、五くらいの子——、ふたりがふたり、裸体（すっぱだか）だ。

　それでも現場（そこ）にいたのだから、彼女らが部外者締め出しの店舗に熱源を投げかけた犯人である可能性が低くはない（は高い）。

　意表をついて、店側（こちら）の油断を誘おうとしているのか？

　だとすれば、捨て身だが。

　いずれにせよ、奇行犯である。

　ぱっと見たところでは、ふたりとも、それとおぼしい（それっぽい）獲物や武器（もの）を携えてはいない。

　あくまでも、瞬間的な判定だ。

　彼も、ふたりの背後やその周辺（死角）までは、確認できていない。

　より、裸体のほうが気になるといえばそうなので、うっかり見逃している可能性がないわけではなかったが、それでも、いまのところは見いだせていない。

　——と、なれば、相手が闇人、妖威の類（たぐい）である可能性もある。

　危険度はそれなりに高いが、それでも地の理は、いぜんとして彼の方（こちら）が上である。

　まだ、人生経験が豊富といえる歳ではなくとも、ｐｒｏｍｉｓｉｎｇ（プロミシング）　ｐｅｒｓｏｎ（パーソン）（将来性のある有望な人／人材）といわれ、組織の希望のひとつとも名指されるその少年が冷静さを損（そこ）なうことはなかった。

「熱源放（はな）ったのは、君たちかい？」

〔わたしがやったの。入（はい）れないから、見えない壁でもあるのかと思って……〕

　明るい髪色をした女子が、問いに応じた。

　可憐さも感じさせる精緻な面（おも）だちで、背丈はそんなに変わらなくても、いまひとりの黒髪の女子より、四つから五つほども年長に見える女人（ひと）だ。

　あえてその種類の言語を持ち出したからには、相手は亜人か、闇人か…。もしくは、それを装（よそお）う不審者のたぐいか——。

　警戒しなければならない場面ではあったのだ。けれども、

〔服がいるのだけど、中に入（はい）れなくて……。なんでもいいから、とりあえず、体をおおえるものを貸してくれない？　ふたり分、欲しいの。（あと……）どうしたら衣類が手に入（はい）るか教えてくれる？〕

　口したことば以上の緊張感もなく投げられた要求。

　対応にあたっていた少年の表情から、疑念という名の毒気がぬけ落ちた。

　不信感のすべてが、消えさったわけではなかったが——

　相手が、なんらかの熱源を自在にあやつる危険人物だとしても、それなりの対策がなされた建物内部にいる彼の身は、かなりまで安全という……――そんな状況でもある。

〔……服が、必要なのかい？〕

　ぽつりと。言語を変えて返す。と。

　彼の反応の鈍さに焦れたのか。明るい色調の髪の女子の双眸が、藍（あい）色から水色へと変貌をとげた。

　その変化（事実）は、少なくともその存在が純粋な人間ではないことを示している。

〔見たらわかるでしょう？　必要なの！　ここ、お店なんでしょう？　わたしたち、追い出されて行くところがないの。服だけでも、どうにかならない？〕

〔……追い出された、と…いうのは、どこから？〕

〔あっちの……、人がたくさん眠っている建物〕

〔…。――（つまり）行くところがないんだね？〕

〔そうよ（そう言ったでしょう？）。なにかいけないの？　呼んでおきながら、関わる気ないって……そう言われたの！　べつに、そんなのどうでもいいのだけど〕

〔君たち、誰かに呼ばれたのか？　誰に？〕

〔知らないわ。あの建物の二階。髪の…――〕

〔――だめっ！　話しちゃ（いけない）。きっと、秘密なの！〕

　それまで沈黙を守っていた黒髪の少女が、共にいた女性の発言をさえぎり、ぶんと頭（こうべ）を左右にふりあおいだ。

　金と漆黒——色違いの虹彩。

　左右の色彩が異なるぱっちりとした瞳――黒髪のその娘（こ）は、印象的なオッドアイ——虹彩異色（ヘテロクロミア）の視覚をそなえていた。

〔…秘密なのか。まぁ、それでもいいけれど——そのままじゃいろいろ支障があるから（なんだから）、簡単な《隠形（おんぎょう）》をほどこすよ。（店にはみんな、私物を置かないから、ここには法具しかなくて……）いますぐ貸し出せるものなんて、そんなにはないんだ〕

　害がなさそうに見えても、安易に部外者を中に入れるわけにはいかない。

　仮にも店の関係者としては、たとえそれが裸の女性だろうと、例外的なあつかいはできないのだ。

　いちど足を内部に返した彼は、商品棚にあった中サイズの透明な丸鉢（クリアボウル）を持ちだした。

　種類違いの砂状の素材のコーナーに移動して、あるものを吟味（ぎんみ）。それぞれ必要になる量を収集確保する。

　手もとのボウルに混合〝沙（すな）〟によるふたつの小山ができたところで彼は、なんの支障もないように、建物の外へ出てきた。

　ただ、かき集めていた（なにげなく、よそっていた）ように見えたが、材料を小山状に盛（も）り集める段階で、心力は投入済である。

　その彼がボウルにある砂状の法具（～それ～）を、触れることなく指先にからめて、対象である二者がいるほうへ順々にはじいた。

　さらさらと、まいあがった多色の粒子が、大気に模様を編みこむような、密な蜘蛛の巣とも布地ともつかない二重三重の立体的な動きをみせながら、そこに立ちつくしているふたりの周囲をとりまいた。

　入れかわり立ちかわり……漣（さざなみ）めいたパターンの変化を披露しながら、対象（ターゲット）となっているふたりを個々に囲いこみ、被膜（ひまく）状の広がりを見せる。

　周辺の風景を映しとり、方々の見える角度をすり替（か）え……さし替（か）え。必要とあれば存在の影さえも打消しながら、保養したものの姿をくらまして、その空間になにも存在しないかのように偽装する。

　それはいわば擬態構造のスペシャル版だった。

〔……あ、（となりの女（ひと）が）見えなくなった！〕

〔…。…――わたしには見えるわよ（そのざらざらわやわやの（～へんな～）砂の幕の中にいる姉さまを確認しよう（視よう）と思えば、だけど……。なにか、わたしたちを妙なもので包んで、隠したのね……おかしなことをする男ね……）〕

〔……。簡易でいいいかなと思ったけど、やっぱり（不充分だよな。後のことも考えて）移動可能な方向でいこう〕

　彼がふところから取り出したのは、曇りのない銅色のコインだ。

　一〇枚を手のひらに乗せて、つかの間。手の上のコインを眺め見た彼は、それをその場立ちに手放した。

　彼の膝ほどの高さで落下速度を緩めたコイン（それ）が、ふわり、ふわり、するり。しゅいん、しゅいんと低空を泳ぎだす。

　一〇枚が入れかわりたちかわり。飛び交うなかに、ふたとおり。一度、小規模のいささかいびつな五芒の配置を見せたそれが、さっと素早く散開（さんかい）した。

　それらが集約される先は、対象となるふたりの女子。

　すでに姿が見えなくなっている彼女らの足の周囲に、それぞれ五枚。

　前方へ大きくかたよった五角形を描く配置におりた、そのぴかぴかの銅色のコインが、ふっつと。空間に沈み、消失した……ように見えた。

　ともなく。一度は固定化されていた砂状の法具が、ざざっとノイズのごとく配置を変えて、ふたたび、内にある彼女らの姿を秘めくらました。

〔持ち合わせが一〇枚（これ）しかなかったから、動ける方向に制限がある。（おのおの）直線で五方向にしか動けない。進みたい方角に進むには、いちいち微修正しなければならないけれど…（後ろへの動きが左右にぶれて鈍くもなるけど）――とりあえずはこれで勘弁（かんべん）して。

　中でコイン借りられたら、もう少しましにもできる。

　話（を）つけてくるから、（ここで）少し待っていて……。ぼくのことは、イーヴとでも（呼んで）…〕

　そこでなされた彼の名のりに黒髪の少女が反応し、喜々と身をのりだした。

〔わたしは、メルレイン！〕

　その音を〝自分のものとして主張する行為が心楽しいことだ〟と言わんばかり。——彼女が名を知らしめたので、となりにいた女子、プルーデンスが慌てて止めに入る。

〔だめよ！〕

　すでに手遅れだったが、柳眉をよせて、姉の軽はずみな行動をいさめる。

〔姉さま……（名前は）簡単に他人（ひと）に教えるものじゃないの〕

〔どうして？〕

　不審者ふたりがことばを交わすなか。

　まだその場に（そのへんで）足を止めていたイーヴ少年が、彼女たちの反応や性質（ひととなり）をそれとなしに品定めしている。

（年下に（若く）見えるほうが、姉なのか、闇人の係累なら、ふしぎとまでは思わないけど……。血縁ないなかでの呼称の可能性も否めない（あるか）……）

　技の行使者として、それぞれの所在や様相を把握している彼にも、ふたりの姿が見えているわけではない。

〔（よくわからないけれど…）とても、危険なこと。（たぶんだけど…。人はみな、そうすることを避ける）。人は通称を使うものなの〕

〔ふぅ～ん？　でも、だいじょうぶよ。ちゃんと《真（しん）》をつかめるのは、きっと、彼だけだもの〕

　それと確信をもって述（の）べたのは、メルレインだ。

　黒髪にかばわれた色白な小顔のうち側で、黄金と漆黒——色違いの虹彩があざやかなまでの華やぎを見せている。

（――どこまでも純粋で、まっすぐなひと——…。あの温厚で、悠々とした仁恵（じんけい）……裏心（うらごころ）のない素朴なやさしさが、この上もなく好き…）

　二者の姿（人影）が、空域の死角として巧妙に秘め隠されているいま。いっぽうの少女がみせた陽性の変化は、技を築きあげた彼が直接、視覚で見たものではなく、感覚的に捉（とら）えたものだ（※）。

　それでも。

　彼女の表情に克明に顕（あらわ）れたゆるぎない情感と信頼——伝わってきた思いの確かさ（～印象～）は、日々の必要に流されがちなその若者の心を強く突き動かした。

（――へぇ……。まだ、よくわからないけど、少し…気になるかも……）

　——と。今回は、ここで〝了〟です――

　お目を通していただき、ありがとうございました。

　できましたら、本編のほうもよろしくお願いします。

　少し重いかもしれませんが、書いているわたしが、さほどまじめじゃないので、極端に硬いものではないと思っております（自分の感覚基準評価なので、事実、外から見たらどうなのかわかりませんけれども……）。

　以下、余談や注釈が長くなってしまって、申し訳ないです😓

　この項目、自己作品解説やエッセイになりかけている気がしてきました（そこそこ、抑えているつもりではあるのですが、公開する前からネタばらししてしまいそうになるのです (-_-;)）。

　気になった方だけ、どうぞです（お目にするものが、みなさまの守備（許容）範囲である保証はいたしません……てか、できません💦）。

　🚨🍵……一度も歩いたことのないはずの彼女らが、とくに問題なく立って歩けたことに関しては（へたっと、すわり込むか横たわるかして、歩き方や身の起こし方を教示されるまで、動かなかったりするのが自然なのでしょうが……）、

　そのへんは、とにかく、彼女らが《闇人》だからという理由に尽きます。

　みなさんが納得いくような説明が叶うか、不安なところがございますが、その闇が成り立つ理由にも関わってきますので、いまはスルーしていただけると助かります ('◇')ゞ💦

　とにかく、《闇人》は人間のある方面への進化系と受けとめていただければ、まちがいないのではないかと……（いろいろ、人間の枠組みから外れているのです）。

※　彼がほどこした技に関して——

　《隠形（おんぎょう）》は、言葉のままで、存在のカタチを秘め隠すもの。迷彩ですが……。

　ここでは、心力を用（もち）いる手前、行使した者には、その所在や状態が明瞭に感じとれたりする、としております。

　精度によっては、なかにあるものの微妙な変化や強い感情まで把握できる方向――外部はもとより、内の変化にも対応順応することを基準・必須としているので、騙せやしない（性能がはんぱない）嘘発見器のような効果があるのです。

　プライバシー問題にもなるので、通常は他者に使う場合、極端にその方面の精度をあげることはしないものなのですが……（目論んだ結果、ほだされかけておりますね💝）。

　アントイーヴくん、こちらでは彼女らの状況にかこつけ、親切心をよそおいながらも、ちゃっかり〝容疑者確保〟・〝看視〟まで成し遂（と）げているのです。

　動線を付与（ふよ）したのは、構成の維持目的。綿密に組み上げる手間と道具を惜しんだ結果です。

　簡易なものは、その場から動かれると摩耗が進むものとしております。

　動作方向をこじつけしたことで、安定度性能が向上し、とうぶんの間、すり減りが最小限に維持されて、内部の存在についてまわる形式といたしました。

　今回は、歩行音や動作音はいくらか消音されるものの、対象が発する声までは晦（くら）ましておりません。

　あと、ここの題に〝銅色〟としましたが、構成の組み方によっては、用（もち）いるのがコインとも、（この物語における）その単位の貨幣とも限りません。

　ここにおける法印技術にある傾向として、

　ひとつひとつに長短あるなか、知識と発想と技術力。それにそのとき手にとれる物資（法具）とそれを使う者の資質（心力／才覚）次第になるとしております←これ、書き手には、とっても都合よし(｡･ω･｡)ﾉ♡

　条件の成立不成立で、舞台のながれをかなりまでコントロール、一挙解決できます（笑）

（手をくわえる程度によっては、《隠形》とか、それぞれ単発で呼ばれる域でもなくなります）

　アントイーヴくんが店の商品を勝手に使っておりますが、これは始末書ものの行為です。

　ここでは事情が事情なので、お目こぼしされますが、お叱りはうけます（施設の性質上、そのへんの備品を用（もち）いれば、通達の手段はけっこうな数、あるのです）。

　このお店、特殊な利器をあつかっている手前、部外者締め出し様式ですが……。

　経営スタッフや上層の人間の申請や証明（コネクション）がなくても、重要任務中のメンバーだったりすると、特例的に入店が容認されることがあります。

　身内には甘々で……。

　門下生をはじめ、身内と契約中（特に支障がなければ、過去のものもふくむ）の闇人・亜人など、ひとたび受け入れた人間の出入り自由になっているので、見る者が見れば、抜け穴・抜け道だらけだったりします。

　話がからりと変わりますが、

　こちらの始まりにあるように、とある一族の名づけに数字のラテン語表現を使わせていただいております。

　こちらとは関係ない世界として書いている（つもり💦　の）物語なので、もちろんなのですが、

　そこの街や闇人の主用言語が、ラテン語なのではありません。

　その言語を使えもしないわたくしが、かいつまみ借用しているだけでございます。

　たぶん、セーフだと思っているのです。

　異世界でも、ニュアンスの借用はよくあることだし、定番の名前とか数字、季節、身分、単語の概念といっしょのレベルだと思うので。

　しかし、まとまった（こういった）借り受け活用は、現実世界（こちら）と接点のない異世界構成では、ルール違反（はみだし）とされたりしてしまうのかな……。

　〝空〟と書くところを〝天蓋〟とか〝天頂〟とか〝スカイ〟とか〝セレステ〟と表現するのといっしょだと思うのです……。人名方向（微妙に個人名とは言い難い）なので、少しずれてる気もしますが、でも、そんなに違わないと思う。

　一族の格式重視の頑迷な当主によるナンバーリング強制によるものなので、いかんと言われたら、プルーが〝１８〟とか〝じゅうはち〟もしくは漢字にして〝とおはち〟〝とうあまりやつ〟とか呼びになってしまいそうなのですが……（そう呼びならわされる（産まれ出る）前に、暗中（闇）にのまれましたけれども……）。

　抵抗がなさそうなところで〝とわ〟でしょうか？　なんとなく響きがかわいい。風雅でもある。

　とわさんって、日本の名字にあるようなのですが……しかも、かなり珍しい（稀少な）あたり……とあらば、ますます下手に使えません💧

　手前（こっち）の使い方・あり方があこぎなのです。

　条件に見合わないと一生まともな名前をもらえない方向です。

　プルーはそのへんの非道さを理解しておりませんが、兄弟姉妹でも男女にそれぞれあって、数字が若いと、〝いとこ〟や〝おじ（おば）〟〝おい（めい）〟にも同じ呼び方される者がある。大半は認めてもらえず家名すらいただけない方向です（これに関しては、アシュ（←トレース）なんて、激怒（激おこ）・軽蔑・見限りです）。

　それに、日本語の数字の読みになぞらえられるなら、ラテン語読みの数字使うのと同じことですよね（それも微妙に違う気がしますが、そう受けとめて、独自になっとくしたいのです——どうも、そのへんの区分、あいまいな単語があったりするので、頭が痛いのです。基準判断の機微に敏いクリエイティブな頭が欲しいですね）。