第6話 彼と会いました

彼は私の家に近いカフェまで来てくれました。

「来てくれたんだね、ありがとう」

彼は私を見つけると少し悲しそうに言いました。横に座ると、彼は小さな紙袋を渡してきました。中を開けると造花の花束でした。

「これはなに?」

私が聞くと、謝罪の気持ちだからとまた悲しそうに言いました。ここまで落ち込んでいる彼を見るのは初めてだったので、少し言いすぎたなと罪悪感でいっぱいになりました。だからといって許せるものではありません。

「ありがとう、嬉しいよ。でもまだ許せない…」

そう伝えると、彼はニコッと笑って

「大丈夫だよ、俺が頑張るから」

と言いました。

私は、結局別れ話はせずにこれからも一緒にいることに決めました。彼のこれからの行動に期待することにしたのです。これが正解かどうかは分かりません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

誰にも読まれなくていい恋愛話 カヌレ @Eve_1031

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る