危機一髪
「あはは、何とか助かって良かったわね!ナツ!!」
「笑い事じゃない。俺の冒険が終わったかと思ったぜ。」
死を覚悟していた俺だが、危機一髪の所で何とか命を守る事が出来た。
◆数秒前
「ピナのぉぉぉぉ、バカ野郎ぉぉぉぉぉ」
やばい、、やばい、、、
唯一の救いだった草のクッションが無くなり、硬い地面がこちらに向かいコンニチハしている。
このまま地面と
がしかしこの状況を俺の力で打破できるわけなく、このまま死ぬ事を認めるしか出来なかった。
「
地面に衝突する・・ーその瞬間、俺の落下位置に竜巻が起こる。
その竜巻は落下する俺の体を威力を殺す様にして受け止める。
「・・・え?助かったのか?」
「あはは!、何とか助かって良かったわね!」
「笑い事じゃない。俺の冒険が終わったと思ったぜ。」
間一髪の所でピナの魔法が俺を助けてくれた。
まさか冒険に出かけようとした矢先に死ぬ思いをするとは思わなかった・・・が何とか生存する事が出来た。
しかし、ピナは意外と役に立つんだな。
最初は喧しいだけで邪魔者になると思っていたが・・・まぁ、助けてもらった事だし、ちゃんとお礼を言わないとな。
「ピナ、ありが・・・」
「いやぁ、本当に感謝してよ、命の恩人なんだから、今後は私に絶対服従ね?いいわね!」
お礼を言おうと思ったが、ピナの上からの態度に俺の感謝の心は無くなった。
「クソピナァァ、調子乗るなよ!」
「はぁぁ!命の恩人にクソ?・・・-どんな教育受けたら、こんな恩知らずな子になるのかしらね?」
「命の恩人?元はと言えばお前の主、クソ神のせいで俺は死にかけたんだろうがぁ・・・」
そもそもはクソ神が上空ダイブなんてさせたから、俺が死ぬ思いをした訳で、クソ神の部下であるピナが助けるのは当然な事だ。
それをピナは助けてやったから崇めよと言わんばかりの態度。
そっちこそどんな育ち方したら、そんなに傲慢になるんだよ?
腹が立つ
「あぁ、もぉ!最初からナツは神さまへの態度が悪いのよ!きっと、神様も怒っているわ。」
「はああぁぁぁ!!・・ーすべてあのクソ神が招いた事だろうがぁぁ、アイツがバカしなければ、俺は今頃は元の世界で目を覚まして心配している妹の頭を撫でて安心させたのにぃぃ!!」
「うわぁぁ、、、・・シスコン気持ちっ悪る。」
「気持ち悪くない!あんな神はクソを超えたゴミ。ゴミ神だ!!」
俺の中でクズ神がゴミ神に位が上がった・・・いや?下がったと言う方が正しいか?
「ご、ごみって言ったわね。・・・もういい、気分悪いわ。」
ピナは俺に背を向ける。その背後には私怒ってますと書いていた。
なんだよ・・本当の事を言っただけなのによ。
別にピナの事をバカにしてる訳じゃないんだし・・・そんなに怒らなくてもいいのに。
確かにピナの大事にする人・・いや、神を侮辱したのは悪いが元を辿れば、ゴミ神が悪いわけだし。
あぁ、形はどうあれ、ピナに命を救われたのは確かだしな・・・
「はやく、魔王を倒しましょう・・・ー私、ナツと長い間旅したくないし。」
「コイツっ!」
こっちが少し言い過ぎたかと気にしていたと言うのに
コイツは・・・コイツは・・・
オレ・・ピナ・キライ・・・イツカワカラセル!!
なぜカタコトなんだ?怒りのあまり頭がおかしくなったのかもな?
「あぁ、分かったよ、俺もピナと長期間も共に旅なんて、御免だね!!ぱっぱと魔王を倒して、俺は元の世界に帰るよ!」
「へぇ~!初めて気が合ったわね。私も神様が言うからナツに付き添ってるだからその方が助かるわ。・・-とりあえず、近くの村でも探しましょう。」
「そうだな。」
ピナと俺は近くに村がないか探す為に足を進める。
が、その前に一つ、やるべき事がある。
「なぁ・・ピナ?」
「何よ?バカナツ?」
「バカって・・・」
一瞬、怒りが覚えたが堪える。
「まぁ、なんだ・・ありがとうな!」
「・・・へ?」
ピナは予想してなかった言葉に驚いを隠せない様子だった。・・
「急になによ?」
「いや・・助けてもらった事に対して礼を言っただけ。」
「そう・・ナツって意外と律儀ね?」
「そうか?」
「いや、私の勘違いだわ!」
「おい!ピナ!!」
「アハハ、ば~か!ば~か!、ナツのば~か!!」
コイツっ!?
なんてメスガキムーブだ。
俺の妹は大違いだ!
コイツとこれから旅をするのか
憂鬱だ、、
「ほら、行くわよ。ばかナツ」
「あぁ、はいはい!」
こうして俺の異世界の旅が今度こそ本当に始まったのだった。
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